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谷間の世代の暮らしと仕事の実情とリスクとは?:「非正規職シングル女性(35-54歳)の社会的支援に向けたニーズ調査」実施中

2015年10月28日 18時56分 JST | 更新 2016年10月27日 18時12分 JST

ここ数年、貧困女子、子どもの貧困、シングルマザーの貧困、下流老人と、各世代の貧困問題がブームのように入れ替わり立ち替わりメディアをにぎわせてきました。私もシングルマザーも含めた女性や子ども若者の貧困問題について、現場の支援者の立場からいくつかの発言をしてきました。

貧困というと、「途上国の話」だったり、「(先進国では)特別な人たちの特殊な話」と思われがちです。そして、実際に私たちの相談室につながってくる方も、自分自身「貧困当事者」と思っている人は少ないのではないかと思います。感覚的には「生活がうまくまわらなくなった」というような感じです。

それは多くの方が、一時期まではラクではないけれどなんとか生活していた、あるいはなんの苦もなく暮らしていた、むしろ裕福な類だったのではないかと思う、という人たちだからです。現在の状況を社会的に理解しやすく定義すれば「貧困」ということなのでしょうが、恐らく多くの「貧困」状態に陥った人の感覚にはフィットしないのかな、と思っています。

そういう風に考えてみると、これまでの各世代の「貧困」はいわば、「各世代ごとの生活や仕事のリスク」の話をしていた、と理解することもできるのではないかと思います。

先日はSPA!で「下流中年」*1といった記事が出ていて、既に子どもから高齢者まで貧困=各世代のリスクが出揃いつつある状況です。もはや、世代を問わず日本は「リスク蔓延社会」であり、そのリスクのあり方が世代ごとに異なる部分がある、と考えるのがいいのではないかと思っています。

今回、横浜市の男女共同参画センターが非正規の職に就くシングル女性の調査を行うことになりました。私も微力ながらお手伝いをさせていただいております。これまで谷間の世代であまり実態が明らかでなかった世代の女性たちの実情が明らかになり、リスクやニーズが明らかになることを期待しています。

横浜市男女共同参画センターは若年シングル女性の調査を全国に先駆けて行い、ガールズ講座、めぐカフェなど、全国を牽引する活動をされてきました。この取り組みは「貧困女子ブーム」をただのブームで終わらせず、社会的な問題として若年シングル女性の困難を捉え、取り組みを広げる基盤となる活動であったと思います。

今回、35歳から54歳という世代のシングル女性の調査をされるということで、これはまた時代の最先端の取り組みになるでしょう。ぜひ、多くの皆さまにご関心をお持ち頂き、調査が良いものとなるようご協力・応援いただければと思います。そして、ぜひ結果にご注目ください。

調査の回答はこちらから!→非正規職シングル女性の社会的支援に向けたニーズ調査(回答〆切 10/30)

* 1 行く末は孤独死...社会から孤立する「下流中年」|日刊SPA