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トルコへ逃れたシリア難民が直面する過酷な現実

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キャンプが飽和状態で入れないため、外で何週間も何カ月も待っている難民の様子

紛争でシリアを逃れた人は、これまでに320万人にのぼる。その半数を受け入れているのがトルコだ。しかし、最低限のニーズを満たすだけの体力がトルコにはもはやなく、難民は厳しい生活を余儀なくされている。これまでに、難民受け入れにトルコ政府が費やした費用は40億米ドル(約4,600億円・政府発表)。国連はトルコにいるシリア難民救済のため、2014年の財政拠出目標を4.97億ドルと定めたが、これまでのところ、わずか28%しか集まっていない。豊かな国々が追加支援を出し渋り、難民受け入れにも難色を示しているのは、実に嘆かわしいことだ。

国際社会が手をこまねいている間にも、多数の難民がトルコとの国境で追い返され、入国できても数十万人が極貧状況に置かれているのだ。

中には、国境で発砲されたケースもある。


■ 国境警備に撃たれて子どもが失明

トルコは、シリア難民に対して国境の検問所を開放してきた。しかし実際に開かれているのは、900キロある国境沿いで、2カ所に過ぎない。この2カ所の検問所でさえも、パスポートを所持していなければ、緊急の治療や人道上の必要性がない限り、入国を認めない。

さらに、ほとんどの難民にとって、通行可能な検問所はあまりに遠い。そのため、多くが越境請負業者を使って、困難で危険な紛争地の不法ルートを選ばざるを得ない。そのルートでは武装勢力に出くわすことも少なくない。

アムネスティは、昨年12月から今年8月までの間に、不法越境で国境警備隊に17人が銃殺された事実を把握している。紛争を逃れて、必死に安全を求めてきた人に銃を向けたのだ。

今年5月19日の未明、アリ・アジマー君(14歳)はトルコとの国境付近まできて頭部に銃弾を受けた。父親の話では、アリ君は9人の難民と一緒だったそうだ。国境までおよそ10mのところでトルコ人の声が聞こえ、怖くなったアリ君は引き返そうとした。その時に、側頭部を撃たれてしまったのだ。事前の警告や呼びかけ、空砲の類はなかったという。この大けがでアリ君は両目とも失明してしまった。

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治療を受けるアリ・アジマー君。トルコとの国境付近で頭部に銃弾を受けた


■ 国境を超えても・・・届かない支援

トルコにいる難民160万以上に対して、生活必需品がそろったキャンプに住んでいるのは、わずか22万人だ。130万人以上は自力で生活する方法を見つけなければならない。政府筋によると、公的な難民キャンプ以外にいる難民で人道機関や団体の支援を受けているのは、わずか15%に過ぎない。
(写真はキャンプが飽和状態で入れないため、外で何週間も何カ月も待っている難民の様子)

最低限の食糧や場所を確保するために、泣く泣く子どもを働かせなければならない親もいる。

2年前にイブラヒム君(10歳)は家族とアレッポを脱出してトルコに入り、以来、キリスという国境の町で暮らしている。 父と息子は生活のために、ゴミ箱からプレスチックを探し集めている。得られる収入は、プラスチック500グラムで50セントだ。「毎朝6時に起きて、作業が終わるのが午後4時ごろ」とイブラヒム君は話す。時間が許せば、地元の学校で読み書きを教わる日もある。兄弟10人のうち学校に行っているのは彼だけだ。

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紛争の惨禍を逃れてきたほとんどのシリア難民は、希望のない厳しい現実にぶち当たっている。

難民の97%を受け入れているのは、トルコ、レバノン、ヨルダン、エジプトなどの近隣諸国だ。
大量の難民受け入れでこうした国は、社会情勢がひっ迫している。

しかし、世界の裕福な国々は、こと難民への資金援助や定住先の提供に関しては、腰が重い。
日本政府も支援金を拠出してはいるが、定住となると門戸を固く閉ざしている。

シリア難民は国際社会に見捨てられ続けるのだろうか。

アムネスティ・インターナショナル日本

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◆◇◆ シリア難民応援キャンペーン ◆◇◆

アムネスティではシリア難民の受け入れを先進諸国に訴えるキャンペーンを展開します。
日本での展開に先立ち、シリアという国とシリア難民について知るイベントを、12月14日(日)東京・秋葉原で開きます。当日はジャーナリストによるトークと難民応援のチャリティ・ブレスレットづくりを行います。

▽ 国際人権デー企画 「シリアを知ろう」~シリア難民救済キャンペーン~

■ 日時:12月14日(日)14:00~
■ 場所:アーツ千代田 ラウンジ
■ ゲスト:安田菜津紀さん(フォトジャーナリスト)、松村マハさん(ジャーナリスト)
■お申込み・詳細
https://www.amnesty.or.jp/get-involved/event/2014/1214_4978.html

主催:公益社団法人アムネスティ・インターナショナル日本

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