強引にするとそっぽ向く 超人スポーツ「キャリオット」マシーンとは

「体でバランスをとったり、手綱で微妙な操縦をしたり。それがこのスポーツの妙技です」
テクノロジーにより身体能力を拡張させ、身体差を超えた「超人」として競う「超人スポーツ」。われわれ早稲田・筑波・慶應義塾大学の混成チームは、古代ローマの「戦車競走」を現代の技術で蘇らせる「CarryOtto(キャリオット)プロジェクト」を新たな超人スポーツとして作り出しました。世界を先駆ける次世代スポーツの開発に力を貸してください。(A-portより)

人と機械技術を組み合わせた「超人スポーツ」。その一つとして「キャリオット」と名付けられた電動モーター付きの乗り物を操る新スポーツが誕生した。「モーターを使った犬ぞりです」と開発者の一人、上林功さん(37)はいう。

2015年夏の超人スポーツ協会主催の開発イベント「ハッカソン」で生まれ、建築士や技術者3人のチームが初の国内大会を開こうと資金を集めている。

キャリオットに乗る上林さん(左)=朝日新聞社撮影

チューリップの芽やオオイヌノフグリが芝生の間から顔を出している。キャリオットに乗ると地面の世界が大きく見える=朝日新聞社撮影

手綱を手で持ち、動力部分に足をおいて、バランスをとって走らせる。動力部分と体との距離があくことで制御しにくくなり、面白さを増した。強引に制御しようとすると、動物のようにそっぽを向くという。

上林さんは「力任せに引っ張ると動かない。体でバランスをとったり、手綱で微妙な操縦をしたり。それがこのスポーツの妙技です」と説明する。

現在まで体験者は、試乗会で乗った約200人だけ。男性より女性の方がすぐに乗りこなすという。「力まかせではなく、機械と対話しようとする人機一体の力が試されます」

クラウドファンディングサイトA-portで支援を募っている。2017年には製品版「キャリオット」のファーストモデルをリリースすることを目指す。

■目標額 100万円

■特典例 5千円で試乗体験会に招待など

【写真集】

すべて朝日新聞社撮影

キャリオット製作拠点の日本科学未来館近く。キャリオットを試乗していると近くの研究者たちが集まってきた。

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