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駿河湾の「海の宝石」、サクラエビをグラタンに 静岡・由比漁港の仲買人が商品化「全国に魅力伝えたい」

国内で唯一の水揚げ場所となっている駿河湾は活気づいている。

2017年11月08日 14時32分 JST | 更新 2017年11月08日 14時32分 JST

鮮やかな赤色から「海の宝石」とも呼ばれるサクラエビ。台風の影響で遅れていた秋漁が解禁となり、国内で唯一の水揚げ場所となっている駿河湾は活気づいている。

静岡市清水区由比で仲買人をしている「原藤商店」の原藤晃さんのインスタグラムには、こんな美味しそうな写真が...


だが、会って話を聞いてみると、原さんはサクラエビの今後に強い危機感を抱いている。「漁期だけの季節メニューになってしまっているのではないか」というのだ。

そこで開発したのが、サクラエビのグラタンだ。今では予約が絶えない人気商品になっており、「もっとたくさん作って全国に魅力を伝えたい」と新たな設備を整えるためにクラウドファンディングで支援を募っている

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原藤商店の「桜えびグラタン」

しかし、なぜグラタン?

原さんによると、原藤商店は江戸時代から続く家で、戦後まもないころからサクラエビを扱うようになった。15代目として家業を継いだ原さんは、イベントなどでお客さんと話すうちに、サクラエビのおいしさがまだまだ知られていないことに危機感を覚えた。

「素干しは知っていても、生や釜揚げは知らない、食べたことがないという方が多かった。静岡の土産として確立しているため、ブランドにぶら下がってしまっていたのでは」

まずはもっと食べてもらいたい。

しかし、これまでにあったようなメニューでは、すぐに飽きられてしまうのではないか......

思い至ったのが、家を継ぐ前にいた総菜製造工場で開発に携わっていたグラタンだった。静岡県産の牛乳とバターを使うなど、サクラエビ以外の材料にもこだわり、2015年に「原藤グラタン」の名前で販売を開始した。

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「桜えびグラタン」を開発した原藤晃さん

週1回、予約のみの販売だったが、繰り返し注文するファンもつき、今では贈答用にも利用されるようになった。

製造量を増やすには現在の調理場では手狭なため、すぐ近所で空いた2階建ての店舗を購入した。来年春には2階を総菜製造、1階をイートインのスペースとして使えるように準備を進めている。今回のクラウドファンディングではグラタンなどを売って支援を集め、設備投資の一部に充てる予定だ。

これまでも、グラタンだけでなく、「桜えびご飯の素」「桜えび塩」などの商品も開発してきた原さん。「サクラエビをよく知る私たちが魅力を掘り起こし、商品に乗せて伝えていきたい」と意気込んでいる。

プロジェクトの詳細は、https://a-port.asahi.com/projects/sakuraebi/

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サクラエビの品定めをする仲買人=静岡市清水区の由比漁港