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漁師が植林? 有明海を守るために「山」と「海」の住民が結びつく。九州全土に広まった"ある活動"

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NPO法人・天明水の会は、平成4年(1992年)7月に発足した。熊本市天明地区は有明海、緑川に面しており主な産業は漁業、農業。いずれも水と深くかかわっており、水環境を通したまちおこし、活性化を図るのが目的だった。
会の船出には、さまざまな職業の二十名ほどが賛同。
当時の会長で現理事長の濱崎勝さんは「地球環境は急激に変化している。身の回りの環境を見つめ直し、ふるさとの自然を取り戻したい」とあいさつしたと、当時の新聞記事にある。

会の活動を理事長として牽引する濱崎さんは、子供の頃からずっと潮の香りのする場所で生活してきた。
濱崎さんの父は熊本県天草出身で、長崎造船所で技術者だった。終戦後、家族と共に帰郷しその後旧熊本県飽託郡天明町の川口漁港の近くで製作所を興した。
濱崎さんは熊本の工業高校を卒業すると父の仕事を手伝い、今でも妻、長男とともに営んでいる。
町の商工会でまちおこしの活動に携わりだし、それが「天明水の会」に繋がっている。ある時、自宅近くを流れる緑川河口の”アサリが消えた”ことがきっかけで、緑川でつながっている海と山との地域間交流が始まった。

会の発足から20年余りが経ち、会の活動内容は実にさまざま。
川の愛護のため親子でのカヌーによる川下り体験、緑川河口から約80キロ上流の九州山地・内大臣の国有林に約40ヘクタールもの「漁民の森」の植林、緑川流域一斉清掃(緑川の日)、海苔の養殖に使う竹の廃材を再利用した竹炭による川の浄化など。
アイデアと行動力で、川、海そして水への人々の関心を高め、人と人を結びつけてきた。
地元に根差した会の活動実績は評価され、肥後の水資源愛護賞、環境水俣賞、日本水大賞の市民活動賞、緑化推進の内閣総理大臣表彰など数多い。

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漁民の森での植樹

今後も会の活動の幅はますます拡がりそうだ、
会は2015年より国土交通省の河川協力団体に指定された。九州14水系の1級河川で活動する31の河川協力団体が連絡会議を発足させ、河川管理に関する情報を共有し魅力ある川づくりを提言する。
濱崎さんは連絡会議の初代代表に選出され、九州の活動を全国に発信することが期待されている。

「助け合える友がたくさんでき、これが自分にとっての一番の財産」と濱崎さんは語る。
会の活動を通じて知り合った国土交通省幹部や大学教授ら“飲み友達”が全国に散らばり、電話1本で協力体制が出来上がり、情報が集まる。
しかし、20数年が経った今でも濱崎さんの水への思いは会のスタート当時と変わらない。

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カヌー活動を見守る濱崎さん

水を通して地球環境を考え、地域住民の具体的な活動を通じ、地域の活性化を図るとともに、子どもたちが次代を担う人間になるようにその育成に努め、愛される郷土をつくりたい。
コンセプトは、「広げよう人の和、始めよう一人でも、点が線となり、面をつくる」である。

天明水の会は、トヨタハイブリットカー「AQUA」が全国各地で展開する社会貢献型プロモーションのAQUA SOCIAL FES!!に今年から協力する。

熊本県第2回のプログラムでは、川の清掃や自然観察、カヌー体験などを通して、川の大切さを再認識し、地域と環境を次世代により良い形で渡すきっかけとなるイベントを実施する。

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2015年第1回目のAQUA SOCIAL FES!!の模様

開催は8月23日(日)で参加は無料。定員は130名。事前申し込みが必要。詳細は公式ホームページを参照。

(取材・執筆:熊本日日新聞社 高本昭一)

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