真夏のドライブ、エアコンを使わない方が燃料を節約できるとは必ずしも限らない?

アメリカでは道路を走行する際に燃費を少しでも向上させようと、エアコンをつける代わりに窓を全開にするドライバーも少なくない。しかし、それが必ずしも燃料の節約につながるとは限らないそうだ、
Autoblog 日本版

夏の猛暑でも、アメリカでは道路を走行する際に燃費を少しでも向上させようと、エアコンをつける代わりに窓を全開にするドライバーも少なくない。しかし、米国自動車技術会(SAE International)の報告書によると、それが必ずしも燃料の節約につながるとは限らないそうだ。燃費は走行速度や交通状況、そしてクルマがどのくらい暑くなっているかによって異なるという。

間違いなくエアコンは、クルマの中で"最も燃費を悪化させる装備の1つ"だが、走行速度や外気の湿度、交通パターンによって燃費効率は変化する。例えば、窓を開けて走行すると空気抵抗が大きくなり、エアコンをつけるよりも燃費が悪くなってしまうというケースもあるそうだ。

また一般的に冷房時のエアコンは、内気循環モードの方が外気導入モードにするよりも燃費が良いが、これも上記の通り、様々な条件によって変化する。例えば30mph(約48km/h)で走行中にエアコンをフル稼働させると、燃費が9mpg(約3.8km/L)ほど悪化するという。つまり、車内が暑くなっているクルマでは、走り始めた時から内気循環モードにしてエアコンを作動させるのではなく、まず窓を開け車内の温度を下げてからエアコンをつけるようにと、報告書では勧めている。

同技術会によると、真夏の車内は家の中よりも温度の上昇が急激であるという。例えば外の気温が約34℃の日には、一階建ての家の屋内温度が朝に21℃だった場合、上昇してもせいぜい約5〜6℃くらいだそうだが、車内は40℃度近くも急上昇することがあるらしい。事実、午後には座席のシート表面は50℃を超え、ダッシュボードの上ともなれば100℃近くにまでなるという。エアコンを使うにしろ窓を開けるにしろ、夏場には何らかの対策が必要だ。詳しくは、米自動車技術会の報告書(英文:pdfファイル)をご覧いただきたい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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