バック運転が難しい理由は、こんなにも簡単だった(動画)

我々の中には狙いすましたようにバックで駐車できる人もいるが、多くの人は難しいと感じるだろう。その理由が分かりやすく解説されているたビデオを紹介しよう。

私たちが当たり前のこととして受け入れていることはいろいろある。火は熱いし、空は高い。そしてクルマの運転は、前進するよりも後退する方が難しい。我々の中には狙いすましたようにバックで駐車できる人もいるが、多くの人は難しいと感じるだろう。その理由が分かりやすく解説されているたビデオを紹介しよう。

このビデオは、科学的な疑問を分かりやすく解説する動画チャンネル「MinutePhysics」で見ることができる。説明によると、バックする際のクルマの動作はいたってシンプルである。ドライバー自身はミラー越しあるいはバックモニターで確認するという作業はあるものの、これ自体も難しいことではない。にもかかわらずバック運転は難しい。さらに車の後ろにトレーラーを連結したら、もはや別世界の難易度となる。

一般的なクルマなら、前進する時は前輪の向いている方向に向かって進むが、バックする時は後輪の向いている方向に向かって進む。至ってシンプルな話だが、両者には大きな違いがある。前進時、進行方向はハンドルで操っている前輪によって決められるので、簡単に行きたい方向へ行くことが出来る。この時、車体や後輪は何を考えなくても、前輪と同じ方向に向いてくれる。鉛筆の先端をつまんで揺り動かした時に鉛筆が手の動きに従ってついて行くのと同じ原理だ。しかし、バック運転では、そうは簡単には行かない。バックする時、進行方向は後輪の向きによって決められるが、ハンドルで操っているのは前輪だ。なので、前進時のようにただ前輪の向きを変えて行きたい方向へ進むのではなく、前輪を動かして後輪が行きたい方向に向くようにうまく調整する必要がある。もし前輪を進みたい方向に向けてバックしたら、どんどん行きたい方向からは離れていってしまう。バック運転は、棒を手のひらに立ててバランスを取るようなもので、向きを安定させるためには、目で見てその都度、すぐに対応する必要がある。ハンドルを切ってもそれで向きを変えるのは前輪なので、後輪が行きたい方向に向くまで、時間的な誤差が生じるわけだ。バック時にはハンドルを絶えず調整しているのもそのためだ。それでは、映像をご覧頂きたい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

(2015年1月2日Autoblog日本版「【ビデオ】バック運転が難しい理由を短く解説!」より転載)

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