【デロンダ G400】コルベットのエンジンを積む超軽量スポーツカーとは?

デロンダ「G400」は、強力な加速と優れたパワー・ウェイト・レシオ、そして驚くべき敏捷性を実現している。

現代は軽量スポーツカーの黄金期だ。ポルシェ「ケイマン」アルファロメオ「4C」の様なクルマなら、車重が倍のスポーツカーと同じくらい速く走れる。

さらに少量生産のスポーツカー専門メーカーを全て含めて考えると、アリエル「アトム」から最高出力700hpのレズヴァニ・モーターズ「Beast X(ビーストX)」まで、実に多くの選択肢が用意されている。

しかし、このデロンダ「G400」と呼ばれるクルマについては、ご存じない方も多いだろう。

乾燥重量1,900ポンド(約862kg)という軽量な車体の後部に搭載されているのは、シボレー「コルベット」と同じGM製「LS2」エンジン。これによって強力な加速と優れたパワー・ウェイト・レシオ、そして驚くべき敏捷性を実現している。

2013年にこのG400に試乗した米国の人気司会者ジェイ・レノは、同車を「オートバイが嫌いな人のためのスーパーバイク」と表現した。

また、2009年に掲載したAutoblogの試乗記では、ジェット機に例えられ「機敏でパワフル、そしてスピードを求める人のために造られた」と評している。そんなクルマが今、驚くべき価格で販売されている

まず、そのスペックを見てみよう。リアに搭載されたコルベットのV8エンジンは、強力な最高出力400hp、最大トルク55.3kgmを発揮。

マツダ「MX-5」(日本名:マツダ ロードスター)よりもはるかに軽量なクルマにとって、このパワーは莫大であり、0-60mph(約96.6km/h)までわずか3秒強で加速できる。

さらにポルシェ製G50型5速トランスアクスルとの組み合わせで、最高速度は190mph(約305km/h)に達するというから驚きだ。

アリエル アトムなどの超軽量スポーツカーと同様に、デロンダはミニマルなパイプフレーム構造のシャシーを持ち、グラスファイバーとカーボンファイバー素材で製作したボディをまとっている。"シャーク・ノーズ"型のフロントエンドはインパクト抜群だ。

ボディの内側に目を向けると、このクルマがレーシングカーにインスパイアされていることが分かるだろう。

足回りにはオーリンズ社製の拘ったプッシュロッド式サスペンションを採用し、レースロジック社製トラクションコントロールや防爆材を充填したガソリンタンク、さらに消火システムまで備わる。

つまり、隅から隅まで作りはレーシングカーでありながら、公道走行可能というのだから実に興味深い。

一方で、快適性の面ではそれほど期待できそうにない。ルーフはなく、レーシングカー用とは異なる公道走行に適したフロント・ウインドシールドが装備されているのみだ。

しかし、ドライバーはコルベットのV8エンジンが短いステンレス製エキゾーストから奏でる咆哮を、特等席で楽しむことができる。

さらにスピードを追求したい人は、コルベットの高性能モデル「Z06」に搭載されている最高出力505hpの「LS7」型エンジンに換装するのもいいだろう。

さて、このG400に付けられた"驚くべき価格"とは一体いくらなのか? なんと、たったの6万5,000ドル(約725万円)だというのだ(日本版編集部注:ただし第1号車として2009年に製造された中古車です)。

このクルマはポルシェやアルファロメオなど、レースで活躍したブランドのような名声はないが、ポルシェ「ケイマンGT4」の4分の3ほどの金額で、それよりパワフルなクルマが手に入る。お買い得といえるだろう。

興味を抱いた方は、eBayの出品ページデロンダの公式サイトもご覧いただきたい。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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