週末は例外? パリ市内の古い自動車乗り入れ禁止条例が施行

パリでは、過去にも様々な古い自動車に対する規制や罰金制度が設けられており、これからもその傾向は続くようだ。

シャンゼリゼ通りや凱旋門の周りを、ルノー「5 ターボ」やタルボ・マトラ「ムレーナ」でドライブしてみたいと夢見たことはないだろうか? しかし、それは残念ながら時間切れだ。7月1日に、古い自動車のパリ市内への乗り入れを禁止する条例が施行されたのだ。

パリ市当局によって制定されたこの条例では、1997年より前に製造された自動車と2000年より前に製造されたバイクやスクーターを日中に市内へ乗り入れることを禁止している。この条例に違反した者は、35ユーロ(約4,000円)の罰金が科せられる。しかし、大半の条例がそうであるように、例外事項が設けられている。

まず、日中であっても週末には乗り入れが可能で、平日に規制が実施されるのは午前8時~午後8時の間となっている。また、条例が施行されるのは7月1日だが、10月までは適用の猶予期間とされる。そして、フランス・クラシックカー連盟(FFVE)は「歴史的」と見なされるクルマは対象外とするように交渉していくという。

もしこれが認められたら、"Carte Grise de Collection"というステッカーが貼られた30年以上前のクラシックカーは乗り入れ禁止を免除され、これからもパリ市民や観光客は花の都パリでシトロエン「DS」や「2CV」をドライブできる。このステッカーが貼られていない古いクルマも、平日の午後8時以降や週末であれば市内への乗り入れは可能だ。もちろん、罰金を支払うリスクを冒すという手もあるが、2017年1月には68ユーロ(約7,700円)に値上げされる見込みだ。

パリでは、過去にも様々な(歴史的に重要でない)古い自動車に対する規制や罰金制度が設けられており、これからもその傾向は続くようだ。市当局は、次のステップとして2020年までに市内へのディーゼル車全般の乗り入れ禁止を検討している。さらには2010年より前に製造された内燃機関搭載の自動車に規制の枠が拡大する可能性もある。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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