ブタの●●●がアスファルトに変わる? 大まじめに研究進む

アスファルトのほかに、製本や床材といった例を挙げている。
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Jupiterimages via Getty Images

我々米国版Autoblogの記者は"クラッピー(粗末)"な道路になじみがある。編集部がある米国ミシガン州南部は冬の間はとても寒く、降雪や凍結によって道路にくぼみや亀裂ができやすいので、そんな道路の欠陥は日常生活の一部だ。しかし、ある新会社の事業が成功すれば、我々は別の意味で道路を"クラッピー"と呼ぶかもしれない。

米国国立科学財団(NSF)は先日、ノースカロライナA&T大学のエリ・フィーニ教授とそのチームが、ブタの排せつ物をアスファルトに変えるプロジェクトに取り組んでいると紹介した。フィーニ教授らは、ブタの排せつ物には石油に似た油分が含まれていることを発見、その油分は精製してガソリンのような液体燃料を作ることはできないが、アスファルトの製造など、他の分野に応用できるという。

フィーニ教授らは、この期待できる結果を受けてBio-Adhesive Allianceという会社を起ち上げた。ブタの排せつ物から作られる接着物質をPiGridと呼び、その用途としてアスファルトのほかに、製本や床材といった例を挙げている。

しかし、我々クルマのエンスージアストが興味をそそられるのはアスファルトへの適用だろう。同社の製品紹介ビデオでは、アスファルトをより手頃に生産できることや亀裂抵抗が改良されることを利点として挙げている。また映像では、こうした製品開発・製造プロセスは、毎年何億リットルも排出されるブタの排せつ物管理に役立つと説明しており、温室効果ガスの排出や有毒な藻類の異常発生などの環境問題にも貢献できるとしている。低コストで耐久性があり、環境にも優しいのなら、"クラッピー(ウンチのよう)"な道路を走るのも悪くない。

翻訳:日本映像翻訳アカデミー

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