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故郷・大分。「もうやめて...」現地の学生に聞いた、熊本・大分地震のいま。

2016年04月17日 22時55分 JST | 更新 2017年04月18日 18時12分 JST

九州・大分県出身の一人として、今回の地震は、まだ終わりかも分からない地震は、「恐怖」である。まだ余震は続いている。

幸いにも実家や親戚、友人知人の住む大分市には直接的な被害は少なかった。しかし大分県由布市では建物が倒壊するなどの被害が多く、写真や記事を見ると、いたたまれない気持ちになる。

◇◇◇

今回、熊本の大学に通う友人2人に、地震発生から避難生活等の話を聞くことが出来た。

14日木曜日に最初の余震。21時半前にその揺れは始まった。

熊本県在住、学生の中山さん(22)は、最も被害のあった益城町の西に位置する、中央区のアパートに住んでいる。

−--地震発生時は、どこに?

あの時間は、ご飯もお風呂も終わって、部屋で勉強している時間だった。

急にガンッと縦に大きく揺れて、それと同時に部屋が真っ暗になって緊急地震速報が流れ始めた。そのあと、1分くらい大きな横揺れが続いて、棚に乗せていたものは全部落ちてきた。冷蔵庫の上の電子レンジもぶっ飛んだ。

−--避難まではすぐだった?

アパートの住人たちと固まって、30分~1時間くらい外で様子を見ていたけど、余震も止まらないし、ヒビの入った部屋もあるしで、300m先の小学校に避難した。

私が避難所に行ったのは結構早かったが、その頃には、消防士、学校の職員が案内や物資の準備をしていた。

−--避難まではスムーズ。避難所の様子は?

学校に備蓄していた食べ物や毛布、トイレットペーパーやビニール袋を用意してくれて助かったが、毛布はすぐに無くなり、不足していた。

徐々に体育館に人が飽和状態となり、グラウンドや近くの公園に避難していた人も。トイレは、早い段階で、衛生を保てていなかったと思う。流れにくくなっていた。

−--テレビで見るよりも、避難している方々は苦しんでいる。避難所での余震は?

避難してからも、かなり大きい余震が何度も。その度に、避難した人たちは悲鳴と言うよりは、「もうやめて...」という様子だった。ため息みたいな感じ。

−--避難所、その後は?

毛布も足りない中体育館に雑魚寝で、プライバシーも全然確保されていなかった。看護師免許を持つ、学生の友人達は、けが人の多い避難所に行き救護に入っていた。自分達も被災者で疲労困憊の中、交代で救護をしていた。

−--情報はどこから?

情報を得るのは大変だった。テレビは無いので、ツイッターが主。ネットのニュースよりツイッターがリアルタイムだから。しかし、個人の情報でしかないしデマも多いので、情報に惑わされて余計に不安になることもあった。

中山さんは、現在は大分県にある実家に待機している状態である。

同じく熊本県中央区に住む、大学生・佐藤さん(22)も、地震発生当時は家にいた。

−--現在はどこに?

私の場合は、家も直接的な被害はなかったので、今もアパートで生活している。断水していてガスも止まっているから、給水所に行ったり温泉を利用したりする毎日。周りの友人は殆ど皆避難している。

−--地震後感じたことは?

まず、どの情報を信用していいかがわからない。大学のポータルサイト等も出来たが、やはりツイッターが一番リアルタイムの情報を見ることができた。しかし皆パニックになっている情報を流すため、冷静な判断が出来なくなった。

−--家の周囲や人々の様子は?

大学もヒビが入っているみたいだし、阿蘇神社とか古い建物は崩れているし...。しかし他の地域から、家に物資を届けに来てくれる人が多くて、助かっている。

◇◇◇

2人のように、実際に今も被災地の人々は普通の生活もままならない状況にある。

大分市でも、更なる余震に備えてか、スーパーではパンも水も売り切れだと言う。

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(スーパー、ミネラルウォーターの棚)

携帯から突然、緊急地震速報アラームがけたたましく鳴る。避難所で一斉にその音が、体育館に鳴り響く。

15日には深夜に地震が続き、朝までアラームが鳴り止むことはなかったという。

現在関東で生活する私自身、テレビやネットで徐々に明らかになる地震の様子は、悲惨な状況にある映像が次々に流れ、冷静にどこで何が起こっているのかを判断することが難しかった。

「活断層が熊本の南にあり、まだ南の方が危ない」

「震源地が東に向かっており、更に大きい地震が、大分で起こるかもしれない」

テレビでは専門家が様々な意見を述べる。

SNSでも様々な情報が流れる。

家族に対しても、不安を煽るような連絡をすることしかできなかった。

しかし日曜日の夜、関東のトップニュースは、地震とは別のトピックだった。すっかり地震のことを忘れてしまいそうである。

「地震があるかもしれない」と考えていても本当にまさか明日、それが自分の地元で起こるかもしれないという覚悟は私にも全く無かった。

活断層は日本にたくさん存在し、実は家の近くにも断層があるかもしれない。その断層がずれれば、近所の橋は落ちるかもしれない。

現在、死亡者42人、行方不明11人、避難11万人超。

余震が続いていること、交通渋滞等の事情を考慮し、熊本県内への救援物資は中止されているとのことである。(熊本県HPより)ボランティアも今は受け入れを見合わせているとのことだ。

今の私に出来ることは、このように被災者の声を届けることだけだが、この状況が少しでも多くの人に届けばと思う。

そして一刻も早く地震が終わり、避難所生活から解放されることを祈るばかりだ。

熊本で震度7(2016年4月22日更新)