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大野左紀子

文筆家

1959年、名古屋市生まれ。1982年、東京藝術大学美術学部彫刻科卒業。2003年までアーティスト活動を行った後、文筆活動に入る。著書は『モテと純愛は両立するか?』(夏目書房)、『アーティスト症候群』(明治書院)、『「女」が邪魔をする』(光文社)、『アート・ヒステリー』(河出書房新社)。共著は『ラッセンとは何だったのか?』(フィルムアート社)、『高学歴女子の貧困』(光文社新書)など。 ・ブログ:http://d.hatena.ne.jp/ohnosakiko/
sakiko ohno

吾輩は侍猫である

あるお宅の前を通りかかると、犬が急に立ち止まった。広々した庭の芝生の上に、赤い首輪をした小柄なキジトラが一匹、香箱座りでのんびりと朝日を浴びていた。
2016年05月14日 00時01分 JST
jiji

自分の文章が入試問題に使われること

私も去年、大学の入試問題に自著が問題文として引用された。私のようなあまり名前の売れていない者の本を選んで下さったというだけで、有り難い。
2015年01月18日 23時59分 JST
大野左紀子

冬の蝶

一昨日の朝は愛知県の西部でも雪がちらつき、布団から出るのが辛い。元気なのは犬ばかり。‥‥‥と思っていたら、この寒いのにガッツのある蝶を、家の前に停めた愛車の脇で発見しました。
2014年12月10日 18時07分 JST
Wavebreak via Getty Images

病院に行ったら待合室で詳しく問診された話

たしかに普通のクリニックでも、受付で「今日はどうされましたか?」と尋ねられて答えているのを、傍にいる他人に聞かれていることはある。それと同じと言えば同じだが、より詳しい質問だったせいかちょっと恥ずかしかったような‥‥‥‥自意識過剰でしょうか。
2014年11月25日 17時12分 JST
Stígur Karlsson via Getty Images

美大生の関心、山脈地形図、砂漠のオアシス

登山者が登って作った道を後から登ってくる人々(作品享受者)の中にも、「山脈」を知っている人はいる。こちらの山に生えている植物の"原種"があちらの山にあるとか、このルートを辿ると向こうの山の峰に行けるとか知悉していて、山脈全体の大雑把な地形図が頭に入っている。そういう人を教養人と呼ぶ。
2014年11月21日 01時26分 JST
大野左紀子

喫茶店の朝

数日の休みを取って単身赴任先から帰ってきていた夫を早朝、小牧空港まで送っていく途中。ちょっと早く出過ぎたので、どこか喫茶店に寄ってコーヒーでも飲もうということになった。
2014年11月04日 17時43分 JST
大野左紀子

河童と猪口

いろいろな物に手を伸ばし手に入れようとして、結局握った手に最後まで残っているのは、こういうチープな物だったりするのかもしれない。物としての価値はない、思い出だけの品。
2014年10月23日 14時54分 JST
Fabrice LEROUGE via Getty Images

音漏れの加齢臭

発言内容こそが大切なのであって、内容と関係ない喋り方の癖などどうでもいい? 私はそうは思わない。むしろ本人も気付いていない、意識していないようなちょっとした発話の仕方が、発言の「位相」を決定しているのだ。
2014年10月09日 15時17分 JST
大野左紀子

秋の日、消えていくもの

犬のつけた水辺の足跡は、しばらくしたら半分くらい消えていた。この世界に刻み付けられてはやがて消えていく無数の痕跡の一つ。犬の足跡も、犬も、私も。
2014年10月03日 01時00分 JST
Tohoku Color Agency via Getty Images

彷徨う着物

6月末に他界した義母の大量の着物を、一ヶ月後に形見分けした話を以前書いた。最初、そんなに早く整理しなくても、少しずつゆっくりやっていけばいいのに‥‥とは思った。しかし義父はその時、一刻も早く義母の持ち物を片付けたがっており、私が衣類の整理を一任されてしまった。そして、親戚が集まれる日もそうないので、法要の日に皆で着物を分けたのだった。
2014年09月22日 15時14分 JST
 

『愛のお荷物』に見る「危機」と「幸福」のずれ

近所のレンタルショップに川島雄三作品を少し置くようになった(今までは『幕末太陽傳』のみ)ので、未見の『愛のお荷物』(1955)を借りる。川島監督が松竹から日活に行って初めて撮ったもの。配役がめちゃくちゃ豪華。「愛のお荷物」とは生まれてくる子供のことらしい。「愛の結晶」をもじったものと思われる。
2014年06月02日 01時19分 JST
 

「女なんかめんどくせ」の人、西島秀俊

テレビで顔を見ない日はないくらい大ブレイク中の俳優、西島秀俊の「熱愛報道」についてワイドショーでやっていたのをぼんやり見ていたら、西島氏が相手の女性に求める結婚の条件というのが出てきて、ちょっと笑ってしまった。
2014年04月26日 16時07分 JST
Shutterstock / arek_malang

老人と犬

こう書くと陰気だと思われるかもしれないが、年老いた者同士、静かに寄りそって生きているという感じが、どの飼い主とペットの間にも漂っていて、見ていて不思議に心が和む。むしろ、犬や猫と一緒にいて一番似合うのが、老人ではないかと思えてくる。
2014年04月20日 19時06分 JST