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思いやりを成果につなげる ユニセフのイノベーション担当が語る成功のヒント

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ユニセフには、途上国にとって革新的な解決策を提供するイノベーション担当が存在することをご存知だろうか。それが、2001年からユニセフに所属し、国際協力の第一線で活躍し続けるタニャさんだ。支援先の現状を知る彼女に「社会課題をビジネスで解決するヒント」を伺った。

<プロフィール>
UNICEF Senior Adviser on Innovation タニャ・アッコン(Tanya Accone)

世界中の幾つもの国々でイノベーションの拡張を行いUNICEFの活動を牽引。前年度は、リアルタイム情報や若者のチカラや情報へのアクセスによる革新によって50ヶ国以上を支援してきた。


イノベーションには若い力が必要

「Senior Adviser on Innovation」とはあまり馴染みのない肩書きである。ユニセフでは「イノベーション」をどのように捉えているのだろうか。

私達が世界の子ども達を助けるために直面している問題はとても大きく、解決が困難なものだと認識しています。以前から継続しているような伝統的なやり方でも成果は上がっていますが、より革新的な挑戦をすることで、より大きな成果が期待できます。例えば、情報機器が普及していない地域であれば、携帯電話を取り入れることで、教育や医療などあらゆるものに関する新しい情報を、より早く伝達することができます。先進国にいる私たちにとっては当たり前の技術も、途上国にとっては革新的な解決策になるのです。起きている問題に対して革新的な方法で解決していくことが私たちの役目です。

もうひとつ大きな役割があります。それは、若い人を仲間にして、プロセスにより大きな関わりを持ってもらうことです。私達が運営するU-Reportという媒体には数百万の若者がユーザー登録しています。そこでは、政府が検討している質問を投げかけ、ユーザーがフィードバックすることができます。数百万人を代表した誰か一人だけが会議に参加するのではなく、数百万人の声を解析して決裁者に届けるといった具合です。若い人の存在意義を大きくすることも、私たちにとってのイノベーションのひとつです。


ボランティア活動はチームで行なうものだと意識しなければならない

震災などによる大きな被害が発生したとき、「誰かの役に立ちたい」という想いが先走って、現地に赴くことを急ぐ人がいる。そんな状況は日本国内に限らず世界中で同じように見受けられるという。支援したい気持ちは素晴らしいこと。その思いを最大化する方法を教えてくれた。

人々は大きな思いやりを持っているので、困っている姿を見れば人助けしたいと考えます。何か自分にできることは無いかと行動する人がいることは、とても素晴らしいことです。しかし、プロではない人の判断は、結果自分本位な支援活動になってしまい、自らの身に危険が及ぶ可能性も無いとは言い切れません。実際、非常事態にやらなければいけない重要なことの一つが人員の整理です。専門的な知識や経験が無い人が集まれば集まるほど、混乱が生じ、最大の効果をもたらす支援になるとは限らなくなります。

まずは、個人としてできることを考えるべきではありません。実績を上げている団体・組織を探し、その団体を通してできることを見つけることが賢明です。募金集めや支援物資集めなど、できることはたくさんあります。そうすれば、援助を行なう団体の一員として、より確実に人助けをすることができます。ボランティア活動はチームで行なうことを忘れてはいけません。


ビジネス成功のヒントは、物事を違った視点で捉えること

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今まで数多くの社会起業家を見てきたというタニャさん。社会起業を成功させるヒントについて語ってくれた。

成功する人と成功しない人の差は「気付き」なのです。ささいなことですが、とても重要なことです。大きなマーケットを見つけていて、課題も把握しているにも関わらず、ビジネスとして成り立たず断念してしまう人がたくさんいました。その人たちが成功しなかった理由はユーザーへの届け方が分からなかったからです。つまり、ビジネスモデルが見つけられなかったのです。彼らは「自分のやり方ではうまくいかない」と諦めてしまいがちなのですが、ビジネスモデルというプロセスを変えることで上手くいった事例が幾つもあるのです。これから挑戦しようとしている若い人たちは、幾つもの異なる視点から物事を捉える癖を付けて、気付きを得る準備をしてください。

また、利益を上げることを意識してください。やはり優しさだけでは、食べていけません。「利益を上げ、収入を得て、良い顧客を獲得し、さらに環境や人々に良い影響を与える。」そのくらいの意識を持たないと、継続した社会貢献はできませんからね。

日本からもっと社会的な意欲を持った起業家が登場すれば嬉しいです。期待しています!


※5月に幕張メッセで開催された「Slush Asia2016」にて取材したものです。


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