男性との違いや出産、育休を越えて働き続けるためには? 女性エンジニアたちに聞く「未来のつくりかた」

2014年05月25日 21時53分 JST | 更新 2015年09月04日 16時29分 JST

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時短勤務、育休・産休...制度は色々あるが、結局どうしたら女性が長くエンジニアを続けていけるのだろう。技術領域の強みを持つ?マネジメントラインに進む?サービスを生みだす企画力・センスを磨く?GMOインターネットのグループ各社で活躍する女性エンジニアたちに、仕事やプライベートについて語ってもらった。

■ 女性エンジニアが増えれば、日本の未来は明るくなるか。

多くの企業が、エンジニア不足という悩みを抱えている。もっとエンジニアが増えれば、次々と便利なサービスが生まれると期待できるのに。少なくとも、雇用の受け皿がそこにある。しかし、国内だけでなく海外を見ても、"エンジニア"といえば男性が大半。女性エンジニア数は増えてきてはいるものの、まだまだ少ないのが現状だ。

政府が掲げる成長戦略のひとつである「女性の活躍」。エンジニア不足と雇用問題と女性の活躍。短絡的かもしれないが、女性エンジニアが増えることは、様々な問題を解決に向けて前進させることになるのではないだろうか。女性のエンジニアという職業への参入障壁が下がれば。

しかし、きっと、一筋縄ではいかない問題があるに違いない。例えば、エンジニアリングという仕事における男女の差。変化の激しい業界における、プライベートとの両立。どんな課題があり、どう解決していけばいいのか。そのヒントをみつけるべく、GMOインターネットのグループ各社で働く女性エンジニアに話を聞いてみた。

女性エンジニア5名による座談会形式。彼女たちの声から、少しでも女性の活躍、女性エンジニアを増やす方法を探ってみたい。

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...座談会の参加エンジニア...

R・S:GMOモバイル 事業開発グループマネージャー

企画大好き。新規サービスを中心に企画から運用までを一人で担当する。2歳のお子さんをもつ。

N・H:GMOペパボ JugemCartチーム

プログラミング未経験でエンジニアに。前職ではソーシャルゲーム開発にも携わる。

A・S:GMOペパボ カラーミーショップグループ

2度の産休・育休を経て、2歳・4歳のお子さんを育てながらエンジニアを続ける。

C・K:GMOインターネット サービス開発部

資産管理システム、レンタルPCシステムなど、社内システムを中心に、開発から運用までを担当。

E・Y:GMOインターネット 事業本部

コーディング中心に、「お名前.com」「GMOとくとくBB」などに携わる。直近では「.tokyo」のサービスがスタート。

■ 女性エンジニアのハードルは、意外に低かった...?

― まずはじめはこの質問から。皆さんは、なぜエンジニアになったんですか?

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C・K:小学生の頃から家にパソコンがあって、いつからか自然とプログラミングをするようになりました。エンジニアに憧れもあったし、プログラミングが面白くて大好きだった。だから早い段階でエンジニアになるって決めたんです。

E・Y:私は中学生の時にパソコンを買ってもらって。当時、友達間でHPや日記を作ってコメントしあったりとかが流行っていて、WEBの仕事に興味を持ったのがきっかけですね。

R・S:2人とも早いな。私は経営学部出身だし、子どもの頃から「エンジニアになろう」なんて決めてなかったんだけど、でもある日映画でブラックスクリーンにプログラミングするエンジニアを見て「女性でエンジニアとか、カッコイイじゃん...」って思って。そのイメージでこの仕事に就いたんですよ。それが就職してみて「プログラミング面白いじゃん」に変わったんです。

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N・H:私も文系の将来絶対に食べていけないような勉強をしてて、就活は会社で選んでました。人数がすくなめで、派手な写真がリクルートサイトとかにのってなくて、優しいかんじの会社を...(笑)。それでたまたまプログラマになったって感じです。

もともと計算とかできない方だったのでハードルは確かに高かったんですけど。やっていくうちに、自分のプログラムが思い通りに動いた瞬間はテンションあがるし、きれいにコーディングができたら嬉しくなってきて。だから、この仕事に文系・理系とか関係ないんだなって思いましたね。

■「男も女も関係ない!」って思ってた。...出産するまでは。

― プロジェクトは多くの男性と一緒に進めることになると思うんですが、男性との差みたいなものを感じたことって、ありますか?

R・S:んー...特にないですね。よく議論もするし、意見の言い合いも普通にしてますよ。よくもめるのはUI。皆それぞれ口出ししやすい分野だから「ココにこのボタン置く?!」とか、そんなのはしょっちゅうです。"女だから"とかって何か言われたこともないです。

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N・H:技術力が高くて男の人たちから頼られてる方もいるし、うまーくかじ取りしながら社内を回してる方もいますね。誰かから「ミーティングに出るくらいなら、その時間でコードを書いていたい」っていう要望が出たら、代わりに取り決めのところは全部巻き取って、その人にコーディングに集中させてたり。私も周りの状況を見ながら、皆の仕事が上手くまわるようにサポートすることを心がけてます。

A・S:しいていえば、目立つとかそういうことかもしれないです。社外の勉強会だとそもそも女性の参加者が少ないから、すぐ覚えてもらえるんですね。次に会った時も「あの時の!」って話がはずむ。その点は男性と比べて得かもしれないです。でもそれ以外では特に男女の差は全く感じたことなくて...みんなストイックです。

― とはいえ、R・SさんやA・Sさんはお子さんを育てながらエンジニアを続けてるんですよね。

大変だったこととか、なかったですか?

R・S:そうなんですよ...。子どもを産んでからは、そっちにかかりっきりになっちゃうところもあって。時短勤務の時は、短い時間内で全部仕事を終わらせなきゃいけないから必死だし、産んでからも大変でした。子どもって、突発的に熱出すんですよ。でも障害でサーバが壊れてたりしたら休むなんて言ってられないし。それに休みがちだとどうしても周りからの信頼も薄くなっちゃうと思う。だから仕事に行きたくてシッターを頼むんですけど、1日で2万円近くかかるんですよね。

シッターの数も病児・病後児保育をしている託児所も、まだ少なくて。だから、やむをえなくて早退する時もあるんですけど「申し訳ない、どうしよう...」っていう気持ちは離れないですね。

― あぁ、大変そうですね...。

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A・S:確かに、子どもって日々想定外のことをするから困ることもありますね。

出産してからはプライベートの時間の大半を家庭にとられるから、自習だとか自宅で手を動かすこともできなくなって、それが一番きつかったかも。そういう意味では"男性との差"はあるのかもしれないです。

― そんな中で、どうやって働いてきたんですか?

R・S:GMOでは1年~1年半の育児休暇が取れるので、それを利用して。あとは日本でもベビーシッターさんがもう少し使いやすくなれば完璧!GMOインターネットグループでも、「こども未来財団」のベビーシッター育児支援事業制度を活用した補助はあるんですが、北欧なみになれば、エンジニアに限らず女性も男性も働きやすくなると思います。

N・H:育児しながら仕事するって、家族の支えも必要ですよね。ご飯作ったりとか家事の分担決めたりとか、やらなきゃいけないことたくさんあるし...。

R・S:そこは、エンジニアに限らず、夫婦の問題かもしれない(笑)。夫の仕事への理解と実家の支援があるとすごく楽ですね。私の場合は、夫が元エンジニアなんで、理解があるので助かります。技術の話も仕事の愚痴にも理解があります(笑)。

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A・S:わかります!高校の頃の友達に自分の仕事の話を話しても、「何言ってるかわかんない」って言われる!うちも旦那はエンジニアなんですけど、確かに家でも話題が絶えないですね。

「ここのサービス良いよね」とか「ここのインフラって何やってんの?すごい速いよね」とか。そういう話で割と家庭が円満になります。まぁ時々、旦那がデザイナーだったら家で2人で何か作っていけたのに、とかは思うんですけど(笑)。

N・H:じゃあそういう意味では、女性のエンジニアが増えたら男性エンジニアの既婚率も上がりそうですね!

E・Y:確かに。そしたら、その子どももエンジニアになりそう。

A・S:とりあえず小学生からパソコンは与えますよね。うちの子どもは今2歳・4歳なんですけど、気付けばiPadでずっとお絵かきとかゲームとかしてますよ。この前はノートパソコンの画面をスワイプされて、ちょっとまずいなって思いました(笑) 。

■ 設計も企画もできれば、今後のキャリアも見えやすい。

― 女性が活躍し続けるために、身につけた方がいいスキルって何だと思いますか?

C・K:経験を積んで、プログラミングだけじゃなくて色々できるようになることだと思います。私、前職でプロジェクトの"いちメンバー"だったころは、上司の指示をこなすような作業みたいな仕事が多かったんですね。「0時過ぎまで働いて、また早朝に出勤」とかもよくありました。

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でも、自分の提案が採用されるようなレベルになったら、自分でシステムの仕様とかスケジュールも組めるようになった。そういう働き方ができれば体も気持ちも楽だし、これからもこの仕事を続けていけると思います。

A・S:「やらされてる」って気持ちが上回っちゃうと仕事が楽しくなくなるし、憂鬱にもなっちゃうね。だからある程度経験を積んだら、企画にも挑戦してみるのもいいかもしれない。

― GMOには、そういったエンジニアの企画を後押しする制度などもあるんですか?

R・S:GMOアドパートナーズグループでは、企画を育てることを目的にした「デルクイ」っていうコンテストを開催しています。私は2回グランプリをとったんですけど、そのうちの1つが最近リリースされた『でんしょ』です。

GMOアドパートナーズグループスタッフ約800人から応募を受け付けていて、毎回いろんな企画が出てきます。こういう機会があれば「スタートアップをやってみたい」と思うエンジニアも挑戦しやすいし、それに刺激を受ける人も出てくる。だからもっと多くの人に挑戦してほしいと思いますね。

N・H:ペパボは毎年夏に1泊2日の「お産合宿」という合宿をしています!エンジニア・デザイナーだけじゃなくていろんな職種のスタッフが参加して、サービスやゲームを産むんです。実際にリリースされるサービスも多いんですよ。

C・K:合宿はうらやましい!

E・Y:制度とはちょっと違うんですけど、社内でエンジニアだけのフロアを作って企画・開発に集中できる環境を作ったり、エンジニアの周りは極力電話が鳴らないようにしてる会社もありますよね。小さいことかもしれないですけど、そういうのってエンジニアにとって大事ですよね。

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R・S:いいね!私は個室がほしい!(笑)。色んな会社でもっとエンジニアが開発に集中できる環境が整ったらいいね。良いサービスももっと出てきそう。

WEBの世界って、私生活の中で思った「不便だなぁ」って気持ちが企画になるんですよね。それに今は昔と比べてサービスもだいぶ作りやすくなってる。インフラ作るのだって、ボタン1つでサーバも買えて増やせるじゃないですか。自分のアイディアがすぐ形になるって、すごいことだと思います。だから、そういう女性のエンジニアが増えたら面白くなるなって思ってるんです。

― こういう取り組みや制度がそれぞれの会社にできたら、女性エンジニアを増やすことにもつながるかもしれないですね!そうしたら良いプロダクトがもっと生まれるし、もしかしたら国の未来も大きく変わるんじゃないかとワクワクします。ありがとうございました!

[取材] 城戸内大介・平野潤 [文]平野潤  

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