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【裏ワザの裏側】材料を1つ変えるだけ!「パンケーキ」がふっくら厚焼きになる理由とは?

2016年02月04日 15時50分 JST | 更新 2017年02月03日 19時12分 JST
クックパッドニュース

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料理の裏ワザには、きちんとした理由があった!その理由を、料理研究家・関岡弘美さんがクックパッド食みらい研究所 特任研究員・石川伸一先生に徹底取材。裏ワザの科学的根拠を解説します。

料理研究家の関岡弘美です。料理の「裏ワザ」と呼ばれる意外なテクニックが成立する理由を解明するこのコーナー、第4回目のテーマは「パンケーキを厚焼きにする裏ワザ」。今回も、みなさんに代わって裏ワザの裏側にある、科学的な理由を解き明かしていきたいと思います。

材料を1つ変えると、パンケーキが厚焼きに!?

ホットケーキミックスで作る、いつものパンケーキ。材料を1つ変えて、水分を炭酸水にしたり、マヨネーズを加えたりするだけで、ふんわりとした食感の厚焼きパンケーキができるレシピが人気になっています。

◆マヨネーズを入れて...

コツはマヨネーズだった!夢の分厚いパンケーキはお家で作れた!


◆炭酸水を入れて...

【裏ワザ】ふわふわ分厚いパンケーキは○○○を加えればできる!


どれくらい変化するのか、マヨネーズと炭酸水を使って、実際に試してみました。

◆今回挑戦したパンケーキのレシピ

基本のパンケーキ

材料(4枚分)

ホットケーキミックス 200g

卵 1個

水 160ml

マヨネーズ入りパンケーキ

材料(4枚分)

ホットケーキミックス 200g

卵 1個

水 150ml

マヨネーズ 大さじ2

炭酸水入りパンケーキ

材料(4枚分)

ホットケーキミックス 200g

卵 1個

炭酸水 160ml

作り方

1.ボウルに卵と水(炭酸水)を入れて泡だて器で混ぜる。マヨネーズを加える場合はここで一緒に混ぜる。

2.ホットケーキミックスを加え、さっくりと混ぜる。

3.フライパンを中火で熱し、温まったらぬれぶきんにいったんおろし、1/4量を流し入れて弱めの中火にかける。

4.3分ほどしてふつふつと気泡が全体に出てきたら裏返し、さらに2~3分焼いて取り出す。

(下)基本のパンケーキ、(中)マヨネーズ入りパンケーキ、(上)炭酸水入りパンケーキ

同じ条件でパンケーキを焼いて、断面の厚みを比べてみました。 基本のパンケーキ(下)に対して、マヨネーズ入り(中)と炭酸水入り(上)は、明らかに厚みがアップしています。実際に食べてみたところ、後者2つはモチモチ感もアップしたように感じました。

「グルテンとデンプンのバランス」が厚焼きの秘訣だった!

ふんわりと厚く焼きあがる理由について、宮城大学の石川先生にうかがいました。

ーパンケーキが厚焼きになる仕組みについて教えてください

「小麦粉に水を加えてこねると、グルテンというタンパク質が形成されます。小麦粉を使って作るパンケーキを厚焼きにするためには、この「グルテン」と生地中に含まれる「デンプン」のバランスが大切です。

建物にたとえると、柱がグルテン、壁の部分がデンプンに相当します。

グルテンの柱がパンケーキの形を保っているため、グルテンが増えると、生地がしっかりしてパンケーキの厚みを保ちやすくなります。しかしその反面、生地が硬くなると膨らみにくくなるので、グルテンが多いだけではパンケーキの厚みを増すことができません。

また、デンプンの壁に二酸化炭素などのガスをたくさん入れれば、生地は大きく膨らみます。しかし、膨らみすぎると今度はグルテンの柱で生地を支え切れなくなり、焼いた後すぐにぺしゃんとつぶれてしまいます。

つまり、グルテンとデンプンのバランスがよいレシピであることが、厚焼きパンケーキを作るポイントだと言えます」

ーマヨネーズ入りパンケーキは、どうして厚焼きになるのでしょうか?

「マヨネーズに含まれる乳化された植物油や酢が、グルテンの形成に好影響を与えてパンケーキ生地の硬さをやわらげ、デンプンが膨らみやすくなるひとつの要因だと考えられます」

ーそれでは、炭酸水入りパンケーキが厚焼きになるのはどうしてでしょうか?

「炭酸水を加えるとパンケーキ生地の中にたくさんのガス(二酸化炭素)が入り込んで、気泡ができます。焼くことでこの気泡がふくらみ、グルテンの硬さに対してデンプンの膨らむ力が強くなるので、通常よりも厚みのあるパンケーキになると考えられます」

自分好みのパンケーキを見つけよう

いつも食べているパンケーキも、グルテンとデンプンの微妙なバランスの上に成り立っていると考えると、料理の奥の深さを感じますね。配合や材料を工夫して、自分好みの厚さ、柔らかさのパンケーキレシピを探してみましょう。

◆取材協力

石川 伸一(いしかわ しんいち)

福島県生まれ、博士(農学)。宮城大学食産業学部准教授、「クックパッド食みらい研究所」特任研究員。専門は分子食品学、分子調理学、分子栄養学。主な研究テーマは、鶏卵の機能性に関する研究。『料理と科学のおいしい出会い 分子調理が食の常識を変える』(化学同人)、『必ず来る! 大震災を生き抜くための食事学』(主婦の友社)ほか著書多数。

執筆:料理研究家 関岡弘美

出版社にて食育雑誌の編集に携わった後、渡仏。 料理、製菓等を学び、レストラン、パティスリーで研修後、帰国。 雑誌、広告等を中心に活動するほか、都内でおもてなし料理とワインの教室を主宰。ブログはこちら

クックパッド編集部

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