LIG×クラウドワークス社長対談-働き方2.0-【前編】ロボットの時代に、人間が人間らしくある。という仕事への問い

見ている人が楽しく、ワクワクする働き方を追求しているLIGのトップ吉原ゴウさんをお迎えし、働き方の未来について話していただきました。

今やパソコン1つで好きな場所、好きな時間で働ける時代。

前回の記事でご紹介したpisukeさんのような新しい働き方が増えていく中、見ている人が楽しく、ワクワクする働き方を追求しているLIGのトップ吉原ゴウさんをお迎えし、働き方の未来について話していただきました。

【吉原ゴウ(よしわら ごう)プロフィール】

1982.4.14 長野県生まれ、台東区在住 中学校を卒業後、農家、カヤックインストラクター、雀荘、アダルトショップ店員を経て、ウェブデザイナーに。 その後独立し、2007年に株式会社アストロデオを設立。2012年に株式会社LIGと合併し現職。(LIGオフィシャルサイト:http://liginc.co.jp/)

面白さを追求していたらそれがバズってそのままビジネスになった

吉田 浩一郎(以下、吉田):LIGさんってぶっちゃけどんな会社なんですかね。

吉原 ゴウ(以下、吉原):どんな会社と言われると社員も答えに窮するところで、これやっているんです!というのが凄く伝えにくいところですね。

もともとの創業はWebサイト制作で、LIGブログはWebサイト制作の受注を取るための広報戦略の一環として始めたんですよね。

吉田:なるほど。

吉原:ただその中で、普通にやっていても面白くないよねというところで、面白くなるように作っていたら、それが思ったよりもバズって、それがそのままビジネスになってきたと。

その次に手掛けたのが、ゲストハウスを作ったり、コワーキングスペースを作ったりと、やりたいことをどんどん広げていってます。

もともとは自分たちが楽しく生きるために会社を作った

吉原:ウチの企業理念としたら、世の中を変えたいから会社を作ったのではなくて、自分がやりやすいように生きるために会社をつくったのがはじめですね。

だけど、社員が増えてくるにつれて理念をちゃんと作る必要が出てきて、やっぱ社員に聞かれるんですよ。ウチの会社はどこを目指しているのって。

なので、目標を決めなきゃなというところで、Life is Goodという言葉は素晴らしいビジョンだなーと思い、これを抱えるようになりました。

後付け感が...

吉田:笑。それいいですね!

吉原:われわれのビジョンってLife is Goodなので、Life is Goodって全ての概念を内包すると思っていて。

吉田:働き方もそうですし、普通の生活もそうだし。

吉原:ですね、なので基本的にはLife is Goodになる活動・事業にはなんでも手を出して行こうぜということ。なので事業内容がどんどん広がっていきます。 本当に一言では言えないですね。

全社員、どこでもオフィス。

吉原:地方創生のニーズというものが結構ありまして、一番簡単なのでいうとLIGブログで地域のことを取材させてくださいというのが来るんですよね。 僕が取材しに行ってたりして、それを行政の中でやる。ということをやっていました。

そこからもう少し進んだのが、「どこでもオフィス」というのがあって、鹿児島の甑島ってところにウチのスタッフが6人ぐらいのチームで1週間ぐらい滞在して、そこでリモートワークをする。LIGブログで参加者を募集すると20人ぐらい集まって、一緒にそこで仕事をすると。

吉田:LIGさんて社員が実際にやっちゃって、それがサービスとか商材になっちゃうイメージがありますよね!

吉原:LIGブログがオウンドメディアなので、自分たちが活動をそのまま世の中に報告しているというメディアなんですよね。

吉田:なるほど。

吉原:で、そのメディアを面白くしたい。でもメディアが面白いためにはわれわれの活動が面白くないといけない。われわれの仕事や生き方が憧れられるようにならないと、そもそも人を巻き込めないよねと。

僕らのやり方とか生き方・働き方がうらやましいと思われるように。僕らを見て真似したい、仲間に入りたい、と思わせるような活動をするようにということをいっていますね。

吉田:そこは、LIGさんの狙い通りというか。LIGっていうとなんかワクワクしている会社のような、楽しそうにやっている会社ってイメージはみんな持っているんじゃないかなと。

LIGさんはちょっとやんちゃできるというか...

吉原:そうですね。普通の会社だとなかなかやらないようなことをやって、それが一体なんの事業になるかわからないけどとりあえずやってみようという...

吉田:なるほど。それいいですね!

吉原:うまくいくかもしれないし、うまくいかないかもしれないけど、でも楽しめたんだったらそれがイーブンだよねっていうことですね。 楽しめないんだったら、そもそもやる必要はないという。

吉田:なるほどなるほど。その楽しむってことに対する、こだわりはLIGを見ているといつも感じますよねー。

吉原:ワクワクを作ろうとかファンを作ろうとかはよく合言葉として言ってますけど、うーん。僕自身ビジネスがすごく退屈なのが嫌で。

吉田:単にお金儲けになってしまうとってことですね。

これからは非合理的なことに価値が生まれる時代になる

吉田:今クラウドワークス上にありがとうボタンをつけていて。ありがとうボタンのキッカケって、過去の取引先からもらったお歳暮なんですよね。

私は今起業が2回目になるんですけど、1回目の時にいつしか気付いたらお金をなんとか儲けて、なんとか生き延びるみないな会社になってて、自社事業ってのもうまく立ち上がらずに、3年やった結果、役員が出ていって。

そんな中でその自分が一人ぼっちで36歳になった時に一番うれしかったのが、過去の取引先から来たお歳暮だったんですよね。

日本のビジネスマンとして、やばい、、、じゃないですか。36歳で1人となると。

で、その後の3年間でいろんなことやってなんとかお金を稼いだことよりも、お歳暮をいただいたことがめちゃくちゃうれしかった。

その時に働くってことはお金儲けじゃなくて、人の役になって人からありがとうって言われることが自分の中で一番重要なんだって。

じゃあウチにも、同じ考え方があったほうがいいねって。ありがとうボタンを押したら誰々から

「ありがとう」ってくるのが、まるでインターネットのお歳暮みたいなもんだと。 それでありがとうボタンを作ったんですよね。

クラウドワ―クスってそのデジタルでお金を送金する。例えば1,000円の仕事をしました。それで1,000円のお仕事を送金する。

で、実際にお金が振り込まれて報酬として1,000円を得た。ありがとうボタンも、信号が送られてきて結果お金じゃなくて、ありがとうになっているだけなんですよね。 だからデジタルデータとしては同じなんです。

これが曖昧になるじゃないですけど、今後はお金とありがとうがもっと曖昧になってくると思っています。

未来はそれぐらいの感じになっていくんじゃないかなと。なんかその仕事をしたからお金を払うじゃなくて、人の気持ちが動いたらお金が流れる。そんな世の中になったほうが、うれしかったりしないかなという。

吉原:確かに。合理的にいったらありがとうボタンはいらなくて。でもその合理的ではない部分に、人の温かみとか面白さとかあると思っていて。

意味のないことだったり無駄なことっていうのが、実は意味があったり無駄じゃなかったりして。無駄を楽しめるって、すごい裕福なことだと思ってます

無駄を楽しめないから、つまんなくなっちゃう。それって多分余裕がないってことなので、お金を稼ぐために働かなければいけない、それ以外のことはやりたくない。

そうなると、どんどん窮屈になっていき、そのサイクルになってしまうと結局お金は稼げないんだろなと思います。

吉田:そうですねー。

吉原:だから無駄が僕は大好きでー!(笑)

吉田:ハッハッハ!(笑)

ロボットの時代に、人間が人間らしくある。という仕事への問い

吉原:一番苦手なのはハンコを押す作業が超苦手で。退屈な作業をもっとエンターティメントにできないかなーといつも考えちゃいますね。

吉田:それってこれからの新しい働き方になっていく気がしてて。実はわれわれ、先月ロボットのPepperのテーマで事業提携をしたんですけど、その中でPepperの事例を調べてたら、携帯会社の店員としてやっているんですよ。

またはメガバンクが銀行の受付を全てロボットにしたんですよね。銀行の支店でハンコを押すわけじゃないですけど、ここに紙書いてくださいや、物を受け取ってやるっていう感じのものがあって、それを無くしたんですよ。

吉原:ヘェ〜。

吉田:っていうと意外に時代は、追いついてきていると!!

吉原:そうですね。

吉田:でもLIGさんの取り組みって、人間が人間らしくあるっていう仕事への問いだと思うんですよね。これからはロボットができることはロボットにやらすっていうことになるので。

吉原:産業革命の頃からそういう風な流れって繰り返されてきていていますね。

僕が思うのは退屈な作業ってのは本当に面白くできないのかなっていうところで、退屈な作業を面白く変えられたらもっといいのになと思うわけですよね。

吉田:人がワクワクする仕事を作っていきたいですね。

次回に続く。

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