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若者ネガティブ大国ニッポン――課題先進国だからこそ、チャンスに満ち溢れている

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写真: http://japandailypress.com/survey-says-45-of-young-people-are-cynical-of-japans-future-1135722/

中国語で書くと、「危機」という言葉は二つの漢字から成り立っている。ひとつは「危険」を表し、もうひとつは「機会」を表す。

ジョン・F・ケネディ第35代アメリカ合衆国大統領の格言です。

日本が抱える数えきれないほどの問題。絶対的な「危機」は、本当に「悲観的な概念」として捉えられるべきなのでしょうか? 僕は、これらの問題は全て日本だけが持つ、チャンス(機会)だと思うのです。

言うまでもなく、日本は"課題先進国"と呼ばれています。年金破綻・産業の空洞化・経済危機・累積債務・少子高齢化・エネルギー・反日・原発・地域の過疎化など、今後日本は前例のない数多くの問題に直面し、自ら対応していくことが求められていきます。

そこで気になるのは、これらの問題を解決するプレイヤーたち。今後の未来を担ってくるのは若者である、ということは間違いないでしょう。さて、こんな"危機的"状況に置かれている日本の若者たちは、この現状をどう思っているのでしょうか?

内閣府は6月、2014年版「子供・若者白書」を公表。ネガティブな日本の若者の考えが浮き彫りになりました。いくつかグラフと一緒に抜粋します。

  • 日本の若者は諸外国と比べて、自己を肯定的に捉えている者の割合が低く、自分に誇りを持っている者の割合も低い。
  • うまくいくかわからないことに対し意欲的に取り組むという意識が低く、つまらない、やる気がないと感じる若者が多い。
  • 自分の将来に明るい希望を持っていない。

※ 調査対象者は、7ヶ国、満13歳から満29歳までの男女約1000人。

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グラフ: http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/pdf/tokushu_01_01.pdf

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グラフ: http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/pdf/tokushu_01_01.pdf

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グラフ: http://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/pdf/tokushu_01_02.pdf

実に「ネガティブ」ですね。サンプルがネット上からとられているため、その時点で既に対象者は絞られているかもしれませんが、皮肉にもこれが今の日本が抱える最も深刻な問題と言えるかもしれません。

物事全てを悲観的に見てしまう。メディアがネガティブな報道しかしない。謙虚で内気な国民性によるバイアスがかかっている。そして、どう見ても日本の未来は暗い

と、自らを悪い方へブランディングしている傾向があるのが現代社会。しかし、僕は若者世代を代表して言いたい。

今、日本が抱えている「問題」は、大チャンスと考えられるべき。こんな問題だらけなのに、過激なデモ一つ起きず、ご飯も美味しく、社会システムが整備されている国は世界中どこを探してもない。この閉塞感を打開できる機会がそこら中に転がっているはず。既存の問題は、解決を求められている問いであり、その解決策は過去前例が無い(課題先進国)。この解決策を実施し、成功させられる機会を日本は数多く持っている。現状維持では意味が無いしつまらない。問題があるから人々はそれらを解決しようと事業を興すわけで、それが全ての基本になっているはず。問題が無いと何もできないし、問題があるから成長できる

フランスの社会制度は「産めば産むほど有利なシステム」と言われ、少子化対策に成功した例として挙げられ、日本も同様に人口問題に対して持続的、かつインパクトのある政策が必要でしょう。中途半端なものは求められていません。0か100です。特に、人口対策などの長期的課題は最優先されるべきなのも関わらず先延ばしにされ続け、「後は野となれ山となれ」と、全てを看過してきました。

如何なる危険を伴おうとも、すべての危険の中で最も大きな危険は、何もしないということである。

これもまた、ケネディ元大統領の格言の一つです。事実、人口減少などは実感がわきません。しかし、欧州の金融危機からも見てとれるように、このような問題の議論を先送りにすればするほどその「ツケ」はいずれ回ってきます。「明日やろうは馬鹿野郎」で、行動に今すぐ移すことが一番重要だと思います。

ミクロレベルでも、例えばユニクロは、「匠チーム」と呼ばれる体制を作り上げ、日本の繊維産業で30年以上の経験を持つご高齢の技術者集団の経験と知識を世界各国の工場に伝授し、若者たちと共存。僕の活動フィールドでもある途上国との経済提携は、日本の国益に大きく貢献できます。新興・途上国の20億人市場で求められている農業技術も日本はまだまだ輸出できます。

日本はいま、本当に成熟社会なのでしょうか? "成長社会の継続"を真の目的とすれば、少子化などはありえないのかもしれません。そのためには、外へ出て、目の前の問題を直視し、解決策を練ることが必要不可欠です。

たくさん問題があることは幸せなことで、解決することが求められているからこそ、これらを成長のチャンスと捉え、ポジティブに考えることができると思います。

今の若者は、そう考えると恵まれているのかもしれませんね。