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アフリカを変えた成果

2013年06月02日 23時35分 JST | 更新 2013年08月02日 18時12分 JST

(この記事はハフィントンポスト米国版に5月30日に掲載された記事の翻訳版です)

横浜で今週末、第5回アフリカ開発会議(TICAD)が開かれるのを機会に、私たちがこれまでにどれほどの成果を上げてきたのかを振り返ってみたいと思います。

ちょうど10年前、アフリカ大陸ではHIVとエイズの流行が恐るべき拡大を見せ、同時にマラリアが5歳以下の子供たちの何百万という生命を奪い、結核も大きな脅威でした。平均余命は短くなり、教育も経済も深刻な打撃を受けるなど、これらの疾病がもたらす影響は恐ろしいものでした。

世界基金は、これまでにない革新的な方法でこうした疾病に取り組み、この緊急事態に対応するために創設されたのです。治療の費用が非常に高かったということだけではなく、医学の進歩を促し、この致死的な三大感染症に打ち勝つ方策を見出す必要がありました。

私たちは現在、そのための医学的な手段も実践的な経験も手にしています。それは三大感染症の完全な制御を実現するという歴史的な機会を提供してくれるものでもあります。私たちはこれらの感染症の流行の流れを変えることに成功してきました。いま新たな投資を行うことで、その成果をより大きなものにすることができるのです。この機会をしっかりとつかまなければなりません。

エイズ、結核、マラリアに打ち勝つには、日本が重要な役割を担う必要があります。世界の支援があり、とりわけ日本のリーダーシップがあってはじめて、成功をもたらすことができるのです。

日本は一貫してアフリカの開発に貢献してきました。第1回アフリカ開発会議は1993年に開かれ、地球規模の協力と各国の自立を促してきました。協力(パートナーシップ)と自立(オーナーシップ)は世界基金の活動の中核となる考え方でもあります。

2000年の九州沖縄サミット(主要8カ国首脳会議)で地球規模の感染症対策に必要な資金を確保するための組織の必要性を呼びかけ、国際協力機構による強力な技術支援を継続し、世界基金理事会に積極的に参加し、力強い資金貢献を果たすなど、日本は世界基金に対し創設時から大きな役割を担ってきました。

日本が世界基金を支えてくれたこの10年間に、私たちは極めて大きな成果をあげてきました。世界中でエイズ治療を受けている計800万人のうち420万人に対しては、世界基金が支援するプログラムが治療を提供しています。また、妊娠した女性170万人に対し、HIVの母子感染予防の治療を提供しています。

アジスアベバで先週、開催されたアフリカ連合首脳会議では、エイズ関連の死亡が減少を続けていることが話題になりました。国連合同エイズ計画(UNAIDS)によると、2011年のエイズ関連の年間死者数は2005年当時より35%も減少しました。また、HIV新規感染は2001年当時より33%も減っています。

パートナーシップに関する世界基金の現代的、21世紀型アプローチ――その創設には日本が大きな役割を果たしてきたのですが――は、あらゆる分野のパートナーが集まって方針の策定や決定に加わり、そして成果を共有しようというものです。そうした努力と世界各地のパートナーの活動を通して、国際保健の先進的な動きがいま、世界を変えようとしています。

私たちはHIVと結核とマラリアの流行を制御するという歴史的な機会を手にしようとしています。何百万という人の生命を救い、その家族やコミュニティや国家を救うという重要な役割を私たちが担うことができたのも日本の人々のおかげであり、このことには非常に感謝しています。力を合わせることで、私たちはこれらの疾病に打ち勝つことができるのです。