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風しんの流行が続いている

2013年06月03日 16時55分 JST | 更新 2013年08月02日 18時12分 JST

風しんの流行がとまらない。ゴールデンウィークを境に、首都圏のみならず、全国で風しん患者が増加している。観光や帰省で人が動き、それにつれてウイルスも動いたからだ。

流行を止めるには、免疫のない人がいなくならなければならない。23歳以上の男性は、子供の時には風しん予防接種を1回しか受けておらず、34歳以上の方に限ると、全く予防接種を受けていない

国立感染症研究所がサンプル調査により免疫の有無を調査している。これによると、2012年の調査では、30代男性では、3割程度も免疫のない方がいる。これらの人々がワクチン接種を受け終わらなければ、風しんの流行は繰り返す。

なお、このサンプル調査は、宮城、山形、栃木、群馬、千葉、東京、新潟、長野、愛知、三重、京都、山口、高知、福岡の各都道府県から324名ずつのサンプルを調査している。一般に、都市部ではワクチン接種率が低い傾向があるため、都市部と地方が同じサンプル数で調査をおこなっている本調査では、抗体保有率が実際よりも高めに計算されている可能性がある。

厚生労働省は、風しんワクチンの接種を受けるよう、呼びかけをおこなっている。より現場に近い地方自治体は危機感が強く、神奈川県では風しん非常事態宣言を発出している。ワクチン接種費用の助成をおこなう市区町村は増加している。しかしながら、実際の接種率は高くなく、より有効な方法が期待されている。

予防接種法では臨時接種という枠組みがあり、これは小児期のいわゆる法定接種と同様、接種を受けることが国民に求められる予防接種実施の枠組みである。バイオテロによる天然痘の再流行などに備えた制度だ。今回、国による臨時接種の導入などを含めた介入が期待されている。しかしながら、その望みが実現する可能性は低い。田村厚生労働大臣は、5月21日の閣議後の記者会見で、財源がなく、おたふくと水痘の助成もできていない状況で風しんワクチンの助成は難しい、との考えを述べている

もはや、国になど頼っていては手遅れになる。民間主導で動くべきだ。忙しく働くビジネスパーソンは、日中に医療機関を受診するのは物理的に難しい。よって、費用助成はそれほど有効ではないだろうと考えている。私は、企業が費用を負担し、業務時間内に社内でワクチン集団接種をおこなうのが有効であろうと考えている。この場合、費用は福利厚生費として経費処理が可能だ。コストと考えず、社員が安心して働ける環境を提供し、また急病による欠勤のリスクが低減できる。また、社会全体にとってプラスになる、前向きな費用である。