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世界初、3Dプリントで作られた脊椎骨の移植手術が成功 患者は麻痺もなく快方

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豪シドニーのプリンス・オブ・ウェールズ病院が、コルドーマ(脊索腫)患者への3Dプリント脊椎骨移植手術に成功したと発表しました。3Dプリントされた脊椎骨の移植手術は世界で初めてとのこと。

コルドーマとは、背骨が頭蓋骨を支えている部分に発生する腫瘍で、部位が部位だけに取り除くのが非常に困難とされます。とはいえ腫瘍が成長してくるとじわじわと背骨の神経を圧迫し、最後には四肢の麻痺を引き起こすこともあります。

今回手術を受けた60代の患者は、すでに頚椎の最上部2つが腫瘍に侵されており、すぐ上に乗っている頭をまわすことも、傾けることも困難となっていました。

この部分の骨は神経が集中していることから、移植をするにもピッタリな形状の骨が要求され、事実上、移植は不可能と言っても過言ではありません。またこの部分にできた腫瘍はすべてを綺麗に取り除くのが極めて難しく、術後の再発率は非常に高いという厄介さです。
 
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そこで医師が考えたのが、完璧な形状をした3Dプリントの脊椎骨を使う方法。医師はオーストラリアの医療装置メーカーAnatomicsに協力を依頼し、患者専用のチタン製3Dプリント脊椎骨を作り上げました。すでに侵されている脊椎骨を腫瘍ごと取り除き、このチタン製の骨へと置き換えます。

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患者への移植手術は、脊髄と脳幹、動脈や神経がわずか数cmの範囲に集中する部分なだけに細心の注意をもって実施され、終了まで15時間を擁しました。幸いにも手術は成功し、現在患者は麻痺を起こすこともなく快方へ向かっているとのこと。

ただ担当医師は、チタン製の骨を体内に埋め込むことにはさほど満足していないといいます。医師は、患者自身から採取・培養した組織を3Dプリントして作る移植用パーツも、次のステップでは可能になるはずだとしており「今すぐは無理でも、適切な技術開発と倫理的な議論を踏まえれば、少なくとも我々が生きているうちに実現できるだろう」と語っています。

医師の考えている未来では、もしかするとリュック・ベッソン監督の映画『フィフス・エレメント』に出てくるような、人体そのものを3Dプリントする技術も実現できているのかもしれません。

(2016年02月26日 Engadget日本版「世界初の3Dプリント脊椎骨移植手術が無事成功。脊索腫患者は術後の麻痺などもなく快方へ」より転載)

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