手持ちの自転車が1分で電動アシスト付きに。交換ホイール「GeoOrbital Wheel」発表

工具を使わず簡単に着脱できるのが特徴。

ボストンのスタートアップGeoOrbitalが、手持ちの自転車の前輪と交換に取り付ける駆動輪、GeoOrbital Wheelを発表しました。タイヤサイズ26インチもしくは700c(28/29インチ)の自転車に取り付け、ホイールリムを内側から駆動する仕組みを採用します。

SpaceXおよびフォードに務めた経験をもつクリエイターが開発したというGeoOrbital Wheelは、工具を使わず簡単に着脱できるのが特徴。動力部分はホイールリム内部を3点で支持する構造になっており、そのうちひとつがリムを内側から駆動する構造になっています。

ホイール内側に配置したリチウムイオンバッテリーもまた簡単に着脱が可能。最高32km/hで走行可能で、フル充電時の航続距離は最大で80kmにも達します。またおまけ機能としてUSBチャージャーも備えます。

タイヤは内部にフォームを充填したノーパンク仕様になっており、もし釘などを踏んだとしても自転車をかついで帰ってくるような事態にはなりません。

デメリットをあげるならば、それは自転車の重量が増すところ。通常の自転車なら前輪の重さは3kgに満たないぐらいと思われるものの、GeoOrbital Wheelに取り替えれば駆動力を備えるぶん、フロントだけで2〜5kgの重量増となるはずです。

GeoOrbital Wheelは現在、製品化をするためにクラウドファンディングサービスKicksarterにて出資募集キャンペーンを実施中。すでに早期出資向けの割引枠は完売しており、製品を入手できるのは650ドルの出資枠からとなっています。出資は全世界から受け付けており、製品化の計画が滞りなく進展したとして、出荷時期は11月ごろの見込みです。

ちなみに、GeoOrbital Wheelは米国の交通法規では自転車扱いとなる模様ですが、日本の道路交通法では電動アシスト付き自転車のアシスト速度は24km/hまで、足漕ぎの力とアシストの力は1:2までと規定されています。最高32km/hまで約6秒、ほとんど足漕ぎなしに加速可能とうたうGeoOrbital Wheel装着車は国内では電動アシスト付き自転車としては使用できないかもしれません。

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