チャペルに太陽が現れる / 宇宙資源を誰でも採掘できる法案が可決 など画像で見る先週の小ニュース

1週間のニュースのうち、拾いきれなかった写真ネタを集めてお伝えします。今週は室内に現れた太陽とは、ドラッグで朦朧とした状態を再現するスーツ、宇宙採掘事業を可能にする米国の法案などをお届けします。
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1週間のニュースのうち、拾いきれなかった写真ネタを集めてお伝えします。今週は室内に現れた太陽とは、ドラッグで朦朧とした状態を再現するスーツ、宇宙採掘事業を可能にする米国の法案などをお届けします。

チャペルに現れた太陽

英国キングズ・カレッジ・チャペルの中に現れた太陽。これはデジタルアートのパイオニアとして知られるミゲル・シュヴァリエが手がけたイマーシブ・プロジェクションマッピングの1シーンを切り取ったもの。シュヴァリエは1985年から情報機器を駆使した芸術表現を始めた現代アートの巨匠で、近年では数十台規模のプロジェクターを用いた大掛かりなインスタレーションを手がけています。

[Images : Miguel Chevalier]

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キリスト教式チャペルに映し出されたプロジェクションマッピングたち(Engadget)

ボルボが HoloLens を用いたAR自動車ショールーム

マイクロソフトがボルボと協力してARで自動車を紹介するショールームのプロジェクトを発表しました。顧客はマイクロソフトのZRゴーグルHoloLensを装着することで、そこにはない新車「S90」を外観から構造、特徴まで説明付きで見ることができます。さらに安全性能の解説なども立体映像を目で観て確認できます。

ただ気になるのは、確かに AR になって目には新鮮ではあるものの、やっていることが DVD やらで観るプロモーションビデオとほぼ変わらないところ。液晶ディスプレイの中と外、それ以外になにか大きな違いがなければ、すぐに飽きられてしまいそうな気もしないでもありません。

ペルシア語を理解する(?)ヒューマノイド型ロボット Surena III

テヘラン大学が4年の歳月をかけて開発した Surena III は、イランの公用語ペルシア語を理解します。といっても会話ができるわけではなく、あらかじめ定義しておいたフレーズに反応して特定のジェスチャーをするといった程度です。ただ(わずかな)凹凸のある場所でも歩行できたり、コップなどの物体をつかんで持ち上げ、横にいる人に手渡すといった動作も可能と、なかなかその技術レベルは高そうです。

ちなみに後ろにいるもう一体のロボットは先代の Surena II。こちらのほうが駆け足とかできそうな雰囲気がありますが、まあ、それは他ロボの空似というやつだと思われます。

ドラッグをキメながら運転すると危ないということをわからせるスーツ

フォード・ヨーロッパが、ドラッグ使用しながら自動車を運転するとどうなるかをシミュレーションするスーツを公開しました。複数のパーツで構成され、たとえばゴーグルは視界を歪ませさらに明滅する LED で目眩の状態を作り出します。またヘッドホンで周囲の音を聞こえにくく、さらにバンデージなどで手元足元をうまく動かしにくくする仕組み。

そもそも、こんなものを作ってまでドラッグの危険性を訴えなければならない状況のほうをなんとかすべきという気もしますが、昨今の危険ドラッグなどによる事故の報道を見るにつけ、いつまでも対岸の火事と思っていてはいけないのかもしれません。

ちなみに、飲酒運転による人身事故件数が23年連続ワースト1の沖縄県糸満市では、受講者に実際に酒を飲ませて運転を体験させる『飲酒運転体験教室』を実施しています。

米議会で宇宙資源採掘法案が通過

米国の宇宙産業を後押しする「Space Act of 2015」法案が、米議会を通過しました。この法案には米国民または企業が宇宙で(商業的な)資源の採掘と利用を許可する条項が含まれています。利用可能になるのは生物でないすべてのもの。つまり、いまのところ全部です。

米国が1967年に署名した宇宙条約には「宇宙空間にあるいかなるものも国家が専有できない」という決まりがあります。また今回米議会を通過した法案は「米国はこの法律によっていかなる天体に対しても主権や占有権、司法権などの権利や所有権を主張しない」としており、最初の話と矛盾しているようにも感じられます。ただ、この点について米国では2008年に「国家が宇宙にある土地の領有はできないが、企業法人などが所有権を主張した場合はこれを認めることができる」という考え方を示す論文が発表され、支持を得ています。

米国の考え方が正しいかどうかはともかく、数十年後には「宇宙ガソリンスタンド月支店」のように宇宙資源の利用が現実のものとなる可能性もあります。宇宙条約もすでに発効から約50年が経過しており、各国(の企業)間で宇宙資源の仁義なき奪い合いが発生していない今のうちに、見直しをしておくべきなのかもしれません。

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