重巡洋艦「インディアナポリス」海底で発見 戦艦武蔵に続いて

ビル・ゲイツ氏ともにマイクロソフト創設者として知られる大富豪ポール・アレン氏が、第二次世界大戦でフィリピン海に沈んだ重巡洋艦インディアナポリスを発見しました。

武蔵の発見もポール・アレンのおかげ

ビル・ゲイツ氏ともにマイクロソフト創設者として知られる大富豪ポール・アレン氏が、第二次世界大戦でフィリピン海に沈んだ重巡洋艦インディアナポリスを発見しました。

インディアナポリスはカリフォルニアからサイパンの南東8kmにあるテニアン島へ原子爆弾製造用資材を運ぶという重要任務を担った軍艦です。

インディアナポリスの捜索は戦後たびたび実施されてきたものの、これまで発見されることはありませんでした。

今回の調査では、プロジェクトに協力する歴史家Dr. Richard Hulver氏が従来の沈没海域よりも西に約40kmずれた海域にインディアナポリスが眠っていると判断。ポイント周辺の約600平方マイル、水深約5500m付近を、潜水探査ロボットHydroid Remus 6000を使って調査したところ、それらしき物体を発見しました。

そこからクルーは別のリモコン式潜水探査機BXL 79での調査に切り替え、船体と見られる映像を撮影。映像に映り込む船の部品などには「Indianapolis」の文字もあり、インディアナポリスで間違いないと確認したとのこと。

船体は発見したものの、調査船のクルーにはまだまだやるべきことが山積みで、その中にはインディアナポリスで戦った乗組員を称えるための計画も含まれます。

沈没で命を落とした人々の遺族にとって、72年間わからなかった家族の眠る場所の発見がどれだけ大きなニュースか、我々には知る由もありません。乗組員1199人のうち生き残った300人のなかで、現在も存命な22人にも、共に戦った戦友の居場所発見が大きな安堵感を生みだすはずです。

ちなみに今回は第二次世界大戦で日本と戦った米軍の軍艦の発見ですが、ポール・アレン氏は2015年には旧日本軍の戦艦 武蔵 を発見しています。そしてこのときもやはり「命を落とした兵士たちの遺族にとって、何らかの終止符を打つ助けになればと願う」との声明を発表していました。

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