Winamp配布終了へ 90年代の定番メディアプレイヤーが16年の歴史に幕

メディアプレーヤー Winamp の開発元 Nullsoft は、2013年12月20日をもって Winamp の配布を終了することを明らかにしました。公式サイト Winamp.com と付随サービスも同日をもって終了し、16年以上の歴史に幕を下ろすことになります。

メディアプレーヤー Winamp の開発元 Nullsoft は、2013年12月20日をもって Winamp の配布を終了することを明らかにしました。公式サイト Winamp.com と付随サービスも同日をもって終了し、16年以上の歴史に幕を下ろすことになります。


(画像:最近の Winamp 5.x スクリーンショット)

Winamp といえば1990年代後半に Windows用の無料ソフトウェアとして登場し、もっとも多くダウンロードされたWindows用アプリのひとつに数えられるほど人気を博したソフトウェア。


それまで円盤メディアを回して聞くものだった音楽が PCでも高い音質で聞けるようになり、しかも小さなファイルサイズでHDDにライブラリを作ったり、ネットを介してやりとりできる......という、mp3フォーマットの普及と一般化に大きな役割を果たしました。


1990年代末の普及期には、自由に作成して配布できたスキンやプラグインによるカスタマイズも流行し、mp3と同じく革新的な新技術だったSHOUTcast ストリーミングによるネットラジオの一般化にも一役買っています。当時の一時期、ファイル関連付けの関係から .mp3 ファイルといえば「菱形に稲妻」のアイコンになっていた人も多いと思われます。


トップの画像はもっとも勢いがあったころのバージョン Winamp 2。その後 2002年にリリースされた Winamp3 以降は、前バージョンとの互換性が低かったことや、リソースの消費が多く軽量さが損なわれたこと、また他社からもmp3に対応したメディアプレーヤーが多数登場し OS の標準環境でも扱えるようになったことなどから、次第に人気を失い過去のプレーヤー扱いになっていました。


さらにその一年後、バージョンをひとつ飛ばしてリリースされた Winamp 5 は、「Winamp 2 + 3 = Winamp 5」と表現されるように前バージョンの問題の多くを解決し、また iPod との同期など近代的な仕様を備えたソフトウェアになっていましたが、ご存知のように昔日の知名度を取り戻すことはなく、バージョン 5.x のままひっそりと生きながらえてきました。


正式なバージョン履歴によると、最新版 5.66の仕様は Winamp for Android とのワイヤレス同期、iTunes インポート、Podcast対応、Windows 8 サポートなどなど。

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