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「女性が活躍する組織づくり、進めていますか?」女性が「働きたい」と思う会社の条件とは

政策でも推進され、注目を集める女性の活躍。こういった動きは転職市場でも活発になっており、「女性の採用を増やそう」といった企業も増えています。
Datacraft via Getty Images

政府は10月17日に女性活躍推進法案(正式名称:「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律案」)を閣議決定し、今臨時国会での成立を目指しています。本法案は、従業員数300名超の企業が、女性登用に向けた数値目標の設定・公表を義務づけるもので、安倍政権が掲げる女性活躍を推し進めるものになるかが注視されています。

人事担当者向け中途採用支援サイト『エン 人事のミカタ』では、人事の方から多数寄せられる女性採用や活躍推進の相談を受けて、女性採用・活用に関する特集記事を公開いたしました。

女性スタッフ、楽しそうに働いていますか。

政策でも推進され、注目を集める女性の活躍。こういった動きは転職市場でも活発になっており、「女性の採用を増やそう」といった企業も増えています。ただ、採用の仕方がわからないという方も多いです。そこで「女性採用の極意」と題し、そのポイントをご紹介していきます。

■そもそも、なぜ、女性の活躍が大切に?

「女性社員を増やそう」「女性が活躍できる職場に」という声は多いですが、なぜ、女性の活躍が大切かという部分は見落としがち。そこで、女性の活躍が注目される3つのポイントから押さえていきます。

(1) ダイバーシティ・マネジメント

ダイバーシティ・マネジメントという言葉をご存知でしょうか?中途社員、女性、外国人など個々の違い(多様性)を受け入れ、認め、活かしていくマネジメントのこと。これまでの日本企業は男性正社員が中心でしたが、成果主義やグローバル化が進むなか、「変化に強く、創造性の高い組織」をつくるために注目されています。

(2) 日本の少子高齢化

以前からニュースや新聞で騒がれてきた少子高齢化ですが、いよいよ目の前の問題に。「人手不足」が深刻な状況になっており、特に若手人材の確保に頭を悩ませる人事・経営者も増えています。だからこそ、今まで活かせていなかった人材の活用が見直されている、といった背景があります。

(3) 「優秀人材」のボーダレス登用

いかに優秀な人材に入社してもらうか?その対策として、ワーキングマザーや外国人を能力重視で採用し、その社員に合わせた働き方をしてもらう企業も増えてきました。また、女性の所得・購買力向上に伴い、「女性市場」拡大の期待も向上。女性の視点を取り入れた商品開発や企業ブランディングに力を入れる企業も増えているのです。

いかがでしょうか。「今は女性の登用はあまり考えていない」と言っているうちに、手遅れになってしまった...ということも考えられます。少しでも早期に対応していくことが求められています。

女性が活躍する組織づくり、進めていますか。

「他社ではどのくらい女性活用に取り組んでいる?」というのも気になるところ。こういったデータは経営層に対するプレゼンにも役立ちます。ぜひ、参考にしてみてください。

Q:貴社では女性社員の定着・活躍に取り組んでいますか?

取り組んでいる企業が、2年で37%から45%に増加。既存社員に最大限のパフォーマンスを発揮してほしい、退職を防ぎたい、といった狙いもあり、取り組みが活発化。また、「女性定着率向上はイメージアップにつながる」といった意見がありました。

■1位は『出産・育児をサポートする福利厚生の充実』

では、具体的にどんな取り組みをしているのか?その結果がコチラです。

自社でどんな取り組み導入を検討するか?といった際に参考になる結果だったのではないでしょうか。

働く女性の気持ちを理解し、声に応えることがポイント!

女性採用は大事だと思うけど、全然うまくいかない...という声も多いです。その理由として、多くの場合は、企業が女性が置かれている状況や、気持ちを理解できていないから。そこで、アンケートを元に、働く女性の「ホンネ」をご紹介します。

■「転勤NG」という女性が大半。

職場に求める「許容できないこと」についてアンケートを行なったところ、ダントツの1位は「転勤」(68%)。その理由としては、「環境の大きな変化はストレスになる」などでした。

Q:長く仕事を続けるためでも、これらの中で、許容できないことは何ですか?(複数回答可)

意外なのは「残業は許容できる」といった声が多かったこと。「多少の残業は仕事をスムーズに進める上で必要」「残業代が支払われるなら」という声も。もちろん、子育てと並行される方もいるので、全てではありませんが、参考にできる意見です。

■20代女性は、職場の雰囲気がなにより大事

人間関係に悩む...よくある退職理由ですが、仕事探しの段階でもやはり職場の雰囲気は大事なのでしょうか?

Q:転職活動の際に「職場の雰囲気」を重視しますか?

この結果をみても、社内の雰囲気が大事だとわかります。特に20代女性は52%が「非常に重視する」となりました。自社の風土を見直す時や募集時のアピールとして参考にしてみてください。

■女性のホンネは「母親になっても働きたい」

一昔前まで、「夫は外で働き、妻は家を守るべき」といった固定観念がありましたが、現在はそういった意識にも大きな変化が見られます。女性は、結婚し、子どもが産まれても働き続けたいと思っているのでしょうか?

Q:母親になっても働きたいと思いますか?(女性のみ回答)

じつに70%が働きたいと回答。「いいえ」「分からない」と回答した社員で、最も多かった理由は「将来の働き方をイメージできないから」といったものでした。そのイメージを持ってもらえるようにどんな制度をつくるか、どう運用するか、ここは企業側の課題となりそうです。

また、ワーキングマザーに「出産前と比較して、仕事への意欲はどう変化しましたか?」といったアンケートでは、「変わらず高い」を含めて、92%が高い意欲を持っていることもわかりました。

以下、アンケート結果をまとめた内容となります。

  • 家庭と仕事を両立できるような職場環境が大切(転勤ナシなど)
  • 20代女性は特に職場の雰囲気を見ている。
  • 結婚して子どもが産まれても働きたいが、働き方がイメージできない。
  • 家庭との両立であっても、仕事に対する意欲は高い。

大切なのは、人事だけでなく、全社でこういった理解を深めることです。ぜひ、具体的な取り組みに落としこむためにも、アンケート結果を参考にしてみてください。

必見!すぐにマネしたくなる「女性採用」の取り組み

最後は、実際、どんな取り組みをすればいいの?といった具体例です。多くの企業の採用支援を日々行なうエン・ジャパン社員へのヒアリングを通じ、各社の取り組みをご紹介していきます。ぜひ、参考にしてください。

■制度・福利厚生導入のポイントは「女性のライフイベント」

長く働きたいと考える女性が最も気にするのは「ライフイベント」。具体的には、結婚や出産・育児と並行して働いていけるか?という部分です。制度・福利厚生導入の際は、こういった部分に応えられるかどうか検討が必要です。

実施例

  • 子どもの看病休暇、半日休暇制度
  • 産休・育休取得の促進(レギュレーションや申請フロー等の設定)
  • 職場復帰前研修
  • 空調(冷房・暖房)、更衣室、トイレなど社内環境の整備
  • 社内託児所の設置
  • 社外託児所との提携

タクシードライバーやラーメン店店長など女性に人気とは言えない職種でも、採用成功したケースもあります。たとえば、託児所と提携を行なったり、洗浄や運搬など力仕事を代行できたり、「働く女性」の目線に立った取り組みを実施。平日休日の多いサービス業で、土日の休日を検討するといった企業もあります。

■女性が長く働ける人事制度・勤務形態の導入

制度・福利厚生に関連し、「長く働きたい」といった女性に合わせた人事制度・勤務形態を導入する企業も増加傾向に。働き方・評価方法などを工夫しているケースもあります。

実施例

  • 時短勤務OKの正社員雇用
  • 家庭と仕事を両立したい女性専門の職位新設(独自評価基準の策定)
  • 在宅勤務(iPad貸与)

重要になるのが、時短勤務・在宅勤務で働く社員のマネジメント。共に働く上司や同僚の協力は欠かせません。特に子育てと並行して働くワーキングマザーは、「子どもが急に熱を出して...」といったトラブルがあります。こういった緊急事態にどう対応するか?単に制度を設けるだけではなく、各部門に協力を仰ぎ、きちんと対応できるような運用が欠かせません。

■女性ならではの視点が活かせる仕事をアピール

女性ならではの目線・アイデアを活せる仕事内容を伝える企業も多いです(化粧品や美容品、女性をターゲットとした商品に関わるなど)。また、女性社員比率が高い会社であれば、商品・サービス、社内制度への意見が通りやすいなど印象を持ってもらうこともできます。

実施例

  • 化粧品や美容品、女性ターゲットの商品に携わる仕事
  • 社内制度への意見の通りやすさなどを伝える
  • 女性社員比率を公開する

1点、注意いただきたいのが、求人募集を行なう際は、例外であるポジティブ・アクションを除き、「女性歓迎」「女性限定」といった記載は法令で禁止されているということ。事実情報として、どのくらいの女性が働いているのか?どのような場面で女性が活躍しているのか?といった部分を伝えるようにしなければなりません。

いかがだったでしょうか?「制度や風土や考え方を大きく変えていく」といった企業も増えてきました。ただ、経営層をはじめ、全社での協力がなければ、「女性採用・活躍」の推進は難しいもの。だからこそ、「全社で取り組むべき課題」という共通認識を全社で持っていかなければなりません。ぜひ、今回の特集を全社での協力を仰ぐ、そんな話し合いのきっかけにしてください。

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