河村市長のメダルかじり、波紋広がる トヨタが社長名義で抗議文

名古屋市の河村たかし市長のメダルかじり問題が尾を引いています。
ソフトボール女子五輪代表の後藤希友投手(右)の表敬訪問を受け、首に掛けてもらった金メダルにかみつく名古屋市の河村たかし市長=8月4日午前、同市役所
ソフトボール女子五輪代表の後藤希友投手(右)の表敬訪問を受け、首に掛けてもらった金メダルにかみつく名古屋市の河村たかし市長=8月4日午前、同市役所
時事通信社

名古屋市の河村たかし市長が東京オリンピック・ソフトボール選手(トヨタ自動車所属)の金メダルをかじった問題が尾を引いている。名古屋市が8月6日に予定していた名古屋グランパスエイト(名古屋市)との包括協定の締結式が中止に追い込まれた。市に批判的な声が寄せられていることから、市と名古屋グランパスエイトが協議して決めた。

河村市長が金メダルをかじった問題を巡っては、トヨタが「今回の不適切かつあるまじき行為は、アスリートへの敬意や賞賛、また感染予防への配慮が感じられず、大変残念に思う。河村市長には、責任あるリーダーとしての行動を切に願う」とコメント。さらに豊田章男社長名で河村市長宛てに抗議文を出した。これを受け、名古屋市の副市長らは5日、愛知県豊田市のトヨタ本社を訪れ、河村市長名の謝罪文を受付に預けた。河村市長は同行したが、車内で待機していたという。

名古屋グランパスエイトとの包括協定の内容は、サッカーを通した子どもとの触れ合い事業など。締結式は河村市長と名古屋グランパスエイトの小西工己社長が出席して市役所で開かれる予定だった。

市の担当者は、中止した理由について「企業イメージは大事だと思うので、協定を結ぶことで逆効果になるようでは非常に申し訳ない」と説明した。市は今後、名古屋グランパスエイトと相談して締結式が開けないか検討する。

注目記事