「ファーストクラスの振る舞いだ」。MLBの選手が観客に“バット”をプレゼント。神対応に称賛の声【動画】

喜んだのは、バットをもらった観客だけじゃありませんでした。その理由とは?メジャーリーグの心温まる話です。
観客にバットをプレゼントするドジャースのムーキー・ベッツ選手
観客にバットをプレゼントするドジャースのムーキー・ベッツ選手
MLB Japan

サプライズの瞬間は、試合中に突然訪れた。

日本時間の9月20日に行われたロサンゼルス・ドジャース対シンシナティ・レッズの試合中に、ドジャースの選手が観客の1人にバットをプレゼントした。

MLB公式などがその様子を伝えるとTwitterなどで拡散され、その行動に称賛の声が寄せられた。いったい何が起きたのか。

きっかけは一本のホームランだった

サプライズの始まりは6回、レッズの攻撃。打席には代打のTJ・フリードル選手を迎えた。

フリードル選手は初球をとらえると、打球はライトを守るドジャースのムーキー・ベッツ選手の頭を超えてスタンドイン。見事に本塁打を放った。

ホームランボールはスタンドにいた1人の観客がキャッチし、共に観戦していた仲間とともに喜んでいた。

通常ならば、ホームランボールはキャッチしたお客さんが持ち帰ることができるが、ボールを手にした観客はそれをベッツ選手に投げ返した。

実はこのホームランボールは特別な1球で、フリードル選手のメジャー初本塁打だった。それを知っていたベッツ選手が観客にボールを返すよう依頼したという。

ボールを受け取ったベッツ選手はレッズのコーチに向かって投げ、フリードル選手に渡るよう託した。

ホームランボールは1本のバットに...

心温まる話はここで終わらなかった。

ベッツ選手は続く7回の守備に就いた際、“一本のバット”を持ってライトスタンドへ歩み寄ると、ホームランボールを返してくれたファンにプレゼントした。

ベッツ選手はこのサプライズについて「観客の彼は迷うことなく、即座にボールを返してくれた。ボールを投げ入れるつもりだったんだけど、代わりにバットを渡そうと思った。彼にとって忘れられない一生の記念になるようにと。僕がそうしたのは、彼が何も要求せずに、すぐにボールを戻してくれたからだ」と振り返った

一方、無事にホームランボールが手元に戻ってきたフリードル選手は、ベッツ選手の行動について「ファーストクラスの振る舞いだよ。信じられない。直接彼のところに行ってお礼を言いたい。僕のためにあんなことをしてくれるなんて、正直、興奮で鳥肌が立ったよ」と話していた。

Twitterでは「これぞメジャーリーガー」「ジェントルマン。思いやりがあって素敵」「ホームラン打った選手のことも、ファンのことも考えていた。素敵なエピソード」などと多くの反響が寄せられていた。

ちなみに、ファンに贈られたバットにはベッツ選手の「サイン」が入っていた。

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