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「失恋休暇」から「離婚休暇」まで、うちの会社が誇る32の福利厚生制度

2015年09月10日 23時28分 JST | 更新 2016年09月10日 18時12分 JST

うちの会社には、32の制度という福利厚生の仕組みがある。

"人が気持ちよく働けてこそ"の想いはもちろん"たのしいさわぎ"を掲げる会社にふさわしい、ワルノリも含めて、役員、社員たちが知恵を絞ってつくりあげた。

親孝行や家族孝行したい時に休暇が取れる「ファミリーホリデー制度」等まっとうなものから、会社で堂々と居眠りできる「シエスタ制度」、あの人に告白したい、勝負デートの準備をしたい時の「恋愛勝負休暇」。そしてその結果をフォローする「失恋休暇」さらには「離婚休暇」までと充実している。

そんなラインナップの一つに「オトコドアップ」「オンナドアップ」制度がある。月初めの全社朝礼で抽選で当たった1人だけが受けられる恩恵で「オンナドアップ」とは、お付き合いのあるネイルサロンやエステに通える特典。一方で「オトコドアップ」は、社長、すなわち私と好きな場所でランチが食べられる特典。社内では罰ゲームとさえ囁かれているらしいが、会社が大所帯になった今、なかなか交流する機会のないメンバーと、ゆっくり話せるこの制度は、私には発見に満ちた楽しい制度である。仕事よりも、趣味やプライベートの話になることが多く、子供の写真を見せてくれたり、意外な素顔に触れることもできる貴重なチャンスだ。

行きたい店も個性が現れ、ここぞとばかりに憧れの高級寿司店を指定するものもいれば、"えっここでいいの"というようなお蕎麦屋さんやラーメン屋さんを指定する社員もいる。ともあれ"この人どこに連れて行ってくれるのかしら"というワクワク感はデートそのものだ。

そして先日、当選したある男性社員が、新宿パークハイアットの最上階にあるNYグリルを指定してきた。ここは、弊社の新入社員の歓迎のランチを行う恒例の場所でもある。この制度は希望があれば同伴もOKなのだが、彼は入社5年目の、もう退職が決まっていて、今後数年はマレーシアに行くことが決まっているある女性社員を指名してきた。

"この機会を送別の場にしようというとはなんて優しい心遣い"と感じつつ2人を招待。

ところが当日、先に落ち合った彼から、最上階へと向かうエレベーターに乗る瞬間に告げられる。「次原さん、僕、今日プロポーズします!」

サニーサイドアップがあったから2人が出会えた。だから入社の時に彼女が過ごした思い出の場所で、社長の前でプロポーズしたいんです。そんな想いを告げられた私は感涙。でも驚き以上に、イベント好きの血が騒ぎ、このサプライズに花が添えられないかを、エレベーターの中で考え始めていた。

そして彼女をテーブルに迎えて(若干、うわの空気味に)ランチは始まる。そしてランチがデザートに達した頃、ホテルからサプライズのケーキが運ばれる。彼はおずおずと準備していた指輪の箱を取り出し、彼女の目の前へ

「結婚...していただけますでしょうか」

その瞬間、レストランスタッフ、そして厨房の皆さんも手を止めて、嵐の拍手。

彼女は、「えー何で、何でこの場でするの~」とひたすら"えー"を連発。

そして私は段取りに気を取られ、記念すべき瞬間を、動画に収めることに失敗し、その瞬間をもう一度、やり直させる始末...。

でも、なぜここでプロポーズなのか、想いは彼女には十分伝わったようだった。

そして私にとっては、会社を続けてきて本当に良かったなと感じられた瞬間だった。

高校から創業に関わった自分にとって、会社はやるもやらないもなく夢中で飛び込んだ世界。

そこそこの苦労もあるけれど、それは経営者としてはそんなこと当たり前のこと。

それ以上に報われる瞬間がある。

自分がサポートしてきたアスリートが頂点に立った瞬間に立ち会えるなんてこともそうだったが、それと同じくらい縁のあった人間の大事な場に立ち会えるのは、本当に幸せなことだと思う。

会社というのは、人生をも変えるかもしれない無数の出会いを日々生み出している場。

そう思うと愛おしい気分になる。

そしてこのタイミングで「オトコドアップ」のチャンスを掴む彼の引きの良さも...

いや、冷静に思い返せば、プロポーズくらい自分のお金でやれよ!と言う気もしなくもないが、後は2人が無事、結婚することを祈るばかりだ。プロポーズだけで油断してはいけないのだよ。遠距離恋愛は簡単じゃないからね。^^;

仕事と言うのは価値観の表現の場であり、そこで場を共に過ごしてきた2人は、互いの価値観も、人となりも深く知る機会は多かったはず。わけのわからぬ業界と見られがちなこの世界で、畑違いの場所からパートナーを迎えると、生活パターンとか、優先順位とか、そこから理解してもらわなければならないので、苦労もあるのだろうが、2人はそんな心配はいらないはず。

世の中には社内恋愛禁止の会社もあると聞くが、基本私は大賛成である。

仕事の励みになるようないい恋愛ならば社内だっていい。みんなドンドン恋をして欲しい。

少子化の歯止めになるならますます歓迎。私は、これからも、会社がなければ生まれなかった命をたくさんこの目で見て、たくさん抱きしめてみたい。

ちなみに冒頭で紹介した32の制度には、サニーベイビー制度というのがある。グループ会社の社員同士で結婚し、2人目以降の子供が産まれたら、その都度100万円を支給する太っ腹の制度だ。ぜひ2人には...あっ、この制度2人とも在籍中じゃないと適用外なんだった。残念。

露佳、森ちゃんおめでとう!ホントに結婚してよね。