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本田圭佑はなぜダービーで出場しなかったのか? 現地記者はオーナー命令による影響を指摘(神尾光臣)

2014年05月05日 18時32分 JST | 更新 2014年05月05日 18時54分 JST

日本中が待ちに待ったダービーで、本田圭佑は出場しなかった。前節での悪いパフォーマンスが影響したのだろうか? 現地ではどうもそう見られていない。果たしてその理由とは?

■セードルフは前節のパフォーマンスの影響を否定

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本田の出番は訪れなかった【写真:原田亮太】

 日本人ダービーは実現しなかった。当初の予想通りインテルでは長友が先発した一方で、本田はベンチスタート。しかもミランは守備から入り、後半20分にバロテッリのFKをデ・ヨンクが押し込んで先制。その後も交代は戦術バランスを保つために切られ、本田の出番は訪れなかった。

「相手の裏をかきたかった。彼らの攻撃の中心となる2人のインサイドハーフ(エルナネスとコバチッチ)を止めるためフォーメーションを変更し、残りもマンツーマンで対応するように守備を修正した」。試合後の記者会見で、セードルフ監督はこう説明した。

 システムは指揮官が好き好んで使う4-2-3-1と予想されていたが、蓋を開けてみれば4-3-1-2。3ボランチでインテルの中盤を抑えるために、「本田に犠牲になってもらった(セードルフ)」というのだ。

 前節のパフォーマンスが響いて落とされたということなのだろうか? ――記者席からは本田についてこのような質問がきかれたが、セードルフはこれを否定。

「彼は我われのうちでの重要な選手の一人で、事実これまでも今までたくさんプレーしてきた。私は彼のプロフェッショナリズムを高く評価しているし、これはミラニスタたちにも必ず分かってもらえるはずだ」と持ち上げていた。

■今後訪れる激しいポジション争い

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ACミラン・ゴール裏【写真:神尾光臣】

 もっともチームの修正のためにシステムを変更し、それが当たったのなら次の試合も同じ戦術を取り、再び本田がベンチに回る可能性だってあるはずである。「本田が悪くて落とされた、ということではないと思うよ」。チーム事情を熟知するレプッブリカ紙のベテラン、エンリコ・クロー記者はこう前置きしつつ、次のように語った。

「理由は戦術変更にある。攻撃的MFを削った4-3-1-2、これはベルルスコーニ会長からの要望に従ったものだ。3ボランチの一角にポーリが入ったわけだが、当然同じことを本田が出来るわけではない。

 そしてトップ下にはターラブ、セカンドトップにはカカーが使われていた。ここまでのパフォーマンスを見て、本田よりはターラブの方が調子がいいと思って彼を残し、本田をスタメンから落としたのだろう」

 

 本田の今後の見通しについて、クロー記者はこう語る。「今日はセカンドトップで使っても良いと思ったけどね。70~80mの上下動を彼にやらせるなんてそもそもナンセンスだし、ゴールを意識してプレー出来るから右サイドよりも遥かに合っていると思う。

 ただ問題は、競争相手が多くなったということだ。攻撃的MFの枚数が1つ減らされた。つまりここから本田は、厳しいポジション争いに挑まなければならなくなる」

 定位置は削られたが、本田にとっては本人の望むポジションで競争をさせてもらえるというプラスもあるだろう。シーズン残り2試合となってしまったが、彼の“反攻”に期待したい。

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(2014年5月5日「フットボールチャンネル」より転載)

本田圭佑 インテル戦2014