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本田が語った危機感と南アの教訓「失点の雰囲気ある。前回はピンチを阻止する一歩がしっかり出た」

2014年06月07日 22時11分 JST | 更新 2014年06月09日 00時11分 JST

ザンビア戦で3失点。勝利こそすれ、守備への危機感は選手たちにある。本田もその一人。前回を知る男は活かすべき教訓として、南アでなぜ失点が少なかったか語った。

■「もっといいパフォーマンスを出せるよってところを見せていきたい」

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ザンビア戦で2得点をマークした本田【写真:Getty Images】

 5月24日に日本代表に合流した本田圭佑だったが、良くない状態が続いている。5月27日のキプロス戦、6月2日のコスタリカ戦・6日のザンビア戦の3試合を消化しても、ピーク時の体のキレやボールキープ力、得点へのダイナミックさは戻り切っていないようだ。

「(本田選手が大丈夫かという声が上がっている?)それを言っている人は僕に何を求めているかってことがすごく高いんでしょうから、そういう人には大会が終わってまた感謝したいなと思う。

 逆にこれでよしとしている人には、本田圭佑はこれ以上、もっといいパフォーマンスを出せるよってところを見せていきたい。どちらに対しても、いい意味でサプライズを起こせるといいと思います」

 本田はザンビア戦後、いかにも彼らしい言い回しで不調説を一蹴した。こうした強気の姿勢を見せるのも、本人の中で「自分はつねに前進している」という自信があるからだろう。

「自分自身、つねに進化していると思っているし、ヒザをケガしたときに限っても、後退した覚えは一度もない。ただ、自分の得点というところで言えば、確かに伴っていないので、そこはしっかりと受けとめたい。

 もちろん自分の得点を最優先に考えているわけではないので、1つ得点に絡んだプレーがあって、その中で自分が結果を出す。そういうところを徐々に高めていけたらと。その感覚は日に日に代表に合流してからよくなっているので、手応えとしては感じていますし、さらに上がっていくと思います」

 コスタリカ戦後のメディア対応で語っていた通り、本田はザンビア戦で実際に2点をマークした。1つはPKだったが、もう1つは森重真人の鋭いクロスに猛然とゴール前に飛び込んだ。相手も疲労から足が止まりかけていた時間帯ではあったが、一瞬のスキを見逃さない本田の凄味の一端は確かに伺えた。

■「こんなふうに3失点したらコートジボワールに4点を取れる可能性はゼロに近い」

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本田は失点に対する厳しさを強調した【写真:Getty Images】

 とはいえ、いくら本田や香川真司の得点感覚が上向いても、こんな簡単に失点を重ねるようだと日本代表は勝てない。昨夏のコンフェデレーションズカップ以降、ブラジル、メキシコ、ウルグアイ、ガーナ、セルビア、ベラルーシ、オランダ、ベルギー、コスタリカ、ザンビアと実に10試合も先手を奪われている。

 うち半数は後半から巻き返しているものの、それはあくまで親善試合の話。W杯本番では相手も1点をリードしたら手堅く守るに違いない。本田もその厳しさを強調していた。

「何試合も連続で先に失点を許しているっていうのは、何か原因があるからだと受け止めないといけないんじゃないかと思うし。ただ、誰かがあの1本さぼったからとかいう分かりやすい失点ならいいんですけど、何となく全体の課題な気がして…。

 全体の課題ってすごくあやふやにされがちじゃないですか。的を絞れないっていう点では難しい。ビデオ見てみないと分からないんですけど、そういう雰囲気、流れがどっかにあると思うんで、それがコートジボワール戦では非常に大事になってくると思います。

 こんなふうに3失点したらコートジボワールに4点を取れる可能性はゼロに近い。そういう危機感で本番は入っていかないといけないと思います」

■「前回のW杯でよかった点は、ピンチを阻止できる一歩がしっかり出たこと」

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前回大会は「ピンチを阻止する一歩が出た」【写真:Getty Images】

 本田がベスト16の原動力となった2010年南アフリカW杯では、日本は4試合戦ってわずか2失点。超守備的戦術が結果に結びついたのは周知の事実である。その戦い方と現在の戦い方は比較しづらいと彼自身は捉えているようだ。

「前回のW杯と比べると、やはり守備に重点を置いたスタイルと、攻撃に重点を置いたスタイルっていうのが違うから、単純に比較しても参考にならない。どちらのスタイルにもいいところ、悪いところがあるわけで、前回は失点しなかったかもしれないけど、こうやって4点は取れなかったと思う。

 悪いところばかり見るっていうのは、メディアのみなさんにお任せして、個のスタイルで行くって決めた以上はビビらず、これを維持しながら解決できるところはしていきたいと思いますね。

 ただ、(失点する)雰囲気があると思うんです。プレッシャーに行けているところはいいけど、行けなかったら最終的にどうするかとか、そういうちょっとしたことが失点につながっていると思うんで、話し合いたいですね。

 前回のW杯でよかった点は、ピンチを阻止できる一歩がしっかり出たこと。失点しそうな場面はたくさんあったけど、しなかった。その一歩が出る出ないという、ホントに細かいところ。厳しい精神面でそれを阻止できるんじゃないかと僕は考えています」

 南アで自分自身の存在感を強烈にアピールした本田には、日本の明暗を分けるポイントが誰よりもよく分かっている。それを初戦までの残された1週間でチーム全体に伝え、徹底させていくことが、彼に託された責務だ。

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(2014年6月8日「フットボールチャンネル」より転載)