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フランスメディアが見た日本。皮肉たっぷりの評価。「寝てしまった方、ご安心を。何も見逃していません」

2014年06月22日 18時31分 JST | 更新 2014年08月22日 18時12分 JST
 

フランスによる日本対ギリシャの評価は実に厳しいものだった。「つまらない」「記憶にない」などの声が並ぶ。ポゼッションで上回った日本に対しては、「活かしきれていない」と指摘されている。

■「観ないで寝てしまった方、ご安心を。何も見逃していません」

 読んでいるうちにゲンナリしてしまった。日本対ギリシャ戦後のメディア評である。

 この試合は、フランス時間の0時キックオフだったのだが、

『観ないで寝てしまった方、ご安心を。何も見逃していません』

『起きてこの試合を観てしまった方、ご愁傷さま。その体力を翌日のフランス戦に温存しておくべきでした』

『つまらなさはワールドクラス』

『両者とも果たして勝つために戦っていたのか?』

『この2チームは粛正された』

『まったく何も記憶に残らなかった試合』

などなど。

 この大会のニュースを集めた特設ニュースサイトも『この対戦は、今大会でもっとも無味乾燥な試合の筆頭に躍り出た』と皮肉たっぷりだ。どのメディアの執筆陣も、遠慮、容赦なく書いているが、事実なのだから仕方がない。

 フランスでの一般的な日本のサッカーに対する評価は、欧州の他のフットボール先進国同様、高くない。それは「アジア=サッカー」という公式にピンとこないせいでもある。

 しかし、通の間では、『チームプレーに優れ、動きが俊敏でテクニックが確か。パスワークに秀でた小粒ながらきらりと光るチーム』といった評価を受けているし、リーグアンに通算8季在籍した松井大輔の、ルマン時代のミラクルプレーをいまだに代名詞に挙げる人もいる。

 また現代表の選手たちを含め、子供のころ、アニメ『オリビエ&トム』(『サッカー翼』のフランス語タイトル)に夢中になり、技を真似して育ったサッカーキッズは大勢いる。

■「テクニックで優る点を、どのセクションに置いてもまったく活かせていなかった」

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好機を逸した大久保にも厳しい評価が【写真:Getty Images】

 よって、もっと良い試合をしてくれるだろうという期待があった。攻める日本対守りのギリシャという構図が実戦においてどう発展するのかを見所としてプレビューしていたメディアもあったのだ。

 だからこそ、『10人になったギリシャがチャンスを作り、"サムライ・ブルー"にまったく決め手がなかったのは、なんとも矛盾』と嘆いたパリジャン紙のように、もとより守備的なギリシャはともかく、日本に攻撃面で見せ場がなかったことに一層落胆した。

 ネットのコメント欄にも、『ギリシャはいつもどおりという感じだが、日本はもっと良いゲームをしてくれるはずと思っていたのにガッカリだ』というトーンの書き込みが少なからずあった。

『68分、香川に投入により、初めてギリシャの守備ブロックを崩すことに成功したジャパンは、内田がファーポスト前に向けて絶妙のクロス。しかしこのいとも簡単なシュートを大久保が外す始末......』と好機を逃した大久保へのメディア評も厳しい。

 ユーロスポーツのウェブサイトに寄稿したジェフリー・スタインス記者は『74%ものボールポゼッションを、なぜ日本は活かすことができなかったのか。ビルドアップはスムースに運ばず、テンポに緩急をつけることもなく、テクニックで優る点を、どのセクションに置いてもまったく活かせていなかった』と書いている。

 最後の『高度なテクニックを有するという利点を生かせていない』というのは、前回のコートジボワール戦でも、テレビ解説者に指摘されていた点だ。つまりは、日本代表は、持てる力を、本番で発揮する力に欠けているということ。

■「ギリシャと日本はこの大会で何もしていないのだから敗退して当然」

 この試合の数日前レキップ紙は、元代表中田英寿氏の「監督がどのような試合をしたいと思っているのか、今ひとつ理解できない。自分たちが実践したいスタイルについて、あらためて問いただす必要がある。敗戦は指揮官にも責任がある」という主旨のコメントを掲載。

 ギリシャ戦後の選手コメントからも、取材したエルヴェ・プノ記者は「指示系統が不足していた」という本田の談話を拾っている。これらから、このチームの良さを引き出せないでいるザッケローニ監督の采配にクエスチョンマークがつけられる。

 一方で、本田について「この試合ではまったく閃きもなく、ACミランでのプレーぶりが『やっぱりな......』と納得できた」という声も挙がっている。

「ナイジェリア、イラン、ギリシャ、日本。この4チームはこの大会に一体何をしに来ているのか? 無意味な試合しやがって」

「ギリシャと日本はこの大会で何もしていないのだから敗退して当然」

 といった、W杯という場にいるのにふさわしくない、W杯に出場する価値がない、という内容の書き込みには正直、胸が痛む。

 フランス語でドローのことを『nul』(ニュル)というが、この単語には、「無能」「ダメダメ」といった意味もある。多くのメディアが「ドローだった」という事実を報じた裏に、「至極つまらん駄ゲームだった」という意味をこめていたのは、言うまでもない。

 

 

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