世界の銘酒「獺祭」をもっと多くの人に 栽培が難しい原料米・山田錦をICTで安定生産

2014年09月19日 00時53分 JST | 更新 2015年03月22日 22時33分 JST

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■ 日本はもとより世界20カ国で販売されている大人気の純米大吟醸酒「獺祭(だっさい)」

「立秋」を過ぎ、秋へと向かい始めるこの時期。実は、日本酒が一段とおいしくなる季節でもあります。一般的に日本酒は寒い冬の間に造られ、春、夏、秋と季節を追うごとに熟成が進み、味わい深くなるとされています。

最近は飲みやすい味のものも多く、また、海外を中心に吟醸酒ブームが起きていることもあり、老若男女を問わず幅広い世代に人気です。

その中でも、店頭に並ぶとすぐに売り切れてしまうほどの人気を博しているのが山口県を代表する地酒「獺祭(だっさい)」。

この日本酒の特徴は、酒造米と米麹のみで造る純米酒で、原料には酒造米の最高峰とされる「山田錦」のみを使用。雑味を取り除くために酒造米を5割以上も削り、芯の部分だけを使用し低温でじっくり発酵させた「純米大吟醸酒」で、芳醇でフルーティーな香りとすっきりとした飲み口を楽しめる銘酒です。

その味は海外のワイン通にも好評で、現在、欧米や中東をはじめ、タイやインドネシア、エジプトなど、世界約20カ国で売られています。

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■「獺祭」の原料である山田錦の安定生産をICTで支援、原料不足解消へ

世界的な銘酒とも言える「獺祭」ですが、その人気が故に新たな課題が浮き彫りになりました。それは、原料となる山田錦の不足。山田錦は酒用の原料米として需要が高いにもかかわらず、稲の病気である「いもち病」にかかりやすい、背が高く風で倒れやすいといったことから栽培が難しく、収穫量が安定しないことが問題でした。

そのため、生産する農家も限られ、このままでは原料不足がさらに深刻化して、獺祭が入手困難な「幻の銘酒」となってしまうのではと懸念されています。

そこで、蔵元の旭酒造と富士通は、ICTを使って山田錦の生産量を増やし、新規生産者でも安定した栽培と収穫を実現できるようにする取り組みを開始しました。具体的には、山田錦を生産している山口県内の2カ所の生産者に、富士通 食・農クラウド「Akisai」(アキサイ)を導入。

農業生産管理システムと各種センサーを組み合わせて、山田錦の栽培作業の実績情報を収集・蓄積します。「生産現場ではどのような栽培作業が実践されているのか」を見える化し、収穫量を安定させるために必要な栽培方法を明らかにしていくのです。

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■山田錦「栽培の手引き」を提供し新規生産者を支援

この取り組みは2014年4月から開始されており、現在、圃場では稲が順調に育ち、10月頃には収穫できる予定です。収穫後には、収集した情報を分析し、「栽培の手引き」の作成や、これまでは把握することが難しかった生産コストの算出をはじめ、食の安全にも考慮して生産履歴(トレーサビリティ)情報の作成なども行います。

旭酒造と富士通は、2015年度以降もこの取り組みに参加する生産者を増やしていく計画で、将来的には、蓄積した情報をもとに山田錦の栽培に適した手法、ノウハウを公開。新規の生産者でも早期に生産と農家経営を安定化できるように支援していきます。

お米と水から伝統的な製法によって造られる日本酒は、古くから日本人が誇りとしてきたものです。多くの人々に愛される純米大吟醸酒「獺祭」。この銘酒をもっと多くの人に味わっていただきたい。そんな想いを富士通はICTでお手伝いしています。

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▶関連リンク

[プレスリリース]旭酒造と富士通 食・農クラウド「Akisai」を活用した酒造好適米の栽培技術の見える化を開始

▶Fujitsu Technology and Service Vision関連リンク

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