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住民が独立採算で運営する常設サロン 愛知県知多市の南粕谷ハウス

2015年07月27日 14時16分 JST | 更新 2016年07月23日 18時12分 JST

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ハウスの中。真ん中が石井さん

愛知県知多市内に、住民らが開設し自ら運営する常設型のサロンがある。「南粕谷ハウス」は誰でも自由にお茶を飲んだりランチを食べたりすることができる居場所。店員は地域住民がボランティアで務め、テナント料は収益でまかなうなど独立採算で成り立っている。

きっかけは、当時の南粕谷地区コミュニティーの会長だった石井久子さんが「地域の人が誰でも集える居場所が必要だ」と立ち上がったことだった。小学校区に当たる同地区には約5400人の住民がおり、高齢化率は4割。アンケートをとると、1日中家で過ごす人が少なくなかったという。

「この地区は、1970年代の高度経済成長期に、ほかの地域から移り住んできた人たちが多い街です。老人クラブの加入率も9割と高い。しかし、毎日過ごせる場所も必要だと感じたのです」(石井さん)。

そこで石井さんらは、県の補助金350万円を活用して、酒屋だった場所を改装。壁紙張りなどは元職人の住民が行うなど手弁当で2013年3月に開設した。

サロンは平日午前10時から午後3時まで開いている。コーヒーや紅茶など飲み物のほか、おにぎりセットやうどん、そばなど軽食も販売。10万円以上になるテナント料や水光熱費などは、こうした収益から支払う。

働くのは29人にも上る登録ボランティア。このほか、イベントやお店の修理などを行うスタッフも14人いる。

客は1日平均で20~30人だという。「口コミで訪れる人がほとんどです。民生委員が自宅に引きこもっている人を連れてきたり、デイサービスがない日は毎回来たりする人もいます」と石井さんは話す。

また、火曜日は歌やフラダンス、写経などを実施。土曜日はラジオ体操とウォーキングを行うなどイベントも充実している。

石井さんは「皆ボランティアですが、誰も働けない日は不思議と1日もないんですよ。スタッフでも客でも居場所があれば毎日楽しい。それを実感する日々です」と話した。

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ハウスの外観

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