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地域の助け合いの促進だけで老老介護と介護離職ってなくなる?

現在、我が市は国が掲げる地域包括ケアシステムの構築を進めています。

2017年12月06日 16時10分 JST | 更新 2017年12月06日 16時10分 JST

12月の市議会質問でした。現在、我が市は国が掲げる地域包括ケアシステムの構築を進めています。地域包括ケアシステムとは、介護が必要になっても住み慣れた地域の中で医療や介護、予防などの総合的なサポートを地域の医療機関や福祉施設、住民と連携しながら助け合っていくシステムのことであります。

最大の特徴としては、在宅での介護を目指しているところです。一般に在宅介護は、自宅で受ける訪問介護サービスだけでなく、デイサービス事業所に通う通所介護サービスや有料老人ホームや特養などの施設に短期間入所するショートステイなどがあります。

そういった中、我が国は2025年に団塊の世代が75歳を迎える問題に直面します。我が市も当然直面するわけですが、そうすると施設での介護も含めた在宅介護への需要がさらに高まることが予想され、在宅介護サービスを提供する運営事業者が不足するのではと危惧しています。

なので今後高まる介護需要に対し、サービスを提供する事業者をどのように確保していくのか質問したところ市は以下のような答弁でした。

「介護保険制度では今まで必要なサービスを提供することでその生活を維持していただくよう取り組んできましたが、これからは地域の支え合い活動を促進し、介護サービスを受けることなく可能な限り住み慣れた地域でその人らしく過ごしていただくよう取り組んで参ります。」

地域の支え合いで介護ということに重きを置いておられるわけですが、これから更なる人口減少と共働き社会が進行していきます。特に介護離職をする方の8割は女性ですが、今年行われた厚労省の労働経済白書では「夫の年収が1000万円でも働き続けたい」と答えた女性が58%にも達したというデータが話題となりました。

つまり、今後は働き続けたい女性が増加することによって女性に介護の担い手として望むことはできなくなります。子育てでも仕事をやめない人が増えているのと同じように今後は介護でも仕事をやめない女性が増えてくると思われます。

よって平日は現役世代の男女は仕事に出ているので、地域に残るのはさらに高齢者が多くを占めるようになるわけです。こういった時代の流れなのに、施設を充実させる方向性ではなく地域の助け合いの促進に頼る方向性では結局、現役世代が介護のために仕事を離れることになり介護離職の解消は難しいのではと感じますがその対応をどうするか質問したところ以下の答弁でした。

「介護離職ゼロの実現に向けて介護に取り組む家族等への支援の充実していく。」

昭和の時代と違って、現在の現役世代は男女ともに働きに出る時代であり、今後は子育ても介護も休職という形ではなく、働きながらこなしていきたい人が増える時代に入っております。一旦、離職したら復職が難しいからです。

もちろん、住み慣れた地域で高齢者が地域の助け合いにより暮らしを支えられていくことは理想でありますが、実際には施設入所が必要な人の増加が見込まれる可能性のほうが高いと思われます。やはり地域の支え合いの活動の施策と並行して高齢者施設の整備を図っていくことが住民福祉につながると考えます。

具体的には市内の休耕地(4000ヘクタール)を整備し高齢者福祉施設を誘致してはどうかと提案しました。また、もう一つの案としてはUR都市住宅の空き店舗や空き部屋を活用して医療・介護・交流・子育て支援の地域密着型サービスを展開する拠点の整備を提案しました。

今のところ、検討していないというご答弁でした。

地域包括ケアシステムはまだ構築が始まったばかりでありますが、やはりシステムという以上、持続可能性を持ったシステムにすることが住民福祉の安定に繋がるのだと思います。

昔と違って人口減少、共働き社会が進む現在では地域の助け合いに重きを置くことは、持続可能性の観点から不安があります。地域から人口が減っていくわけですから。

やはり、今後ますます一般的になる共働き世代が、介護離職することなく働きながら介護も両立できるようにするためには、また地域の高齢者が高齢者を介護するという老老介護を防ぐためには、市内に高齢者施設を整備、誘致していき、きちんと資格を持った専門職の方々に介護してもらえる環境を整えることが必要だと考えます。

皆さんはいかがお考えですか?

東猴史紘

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