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「やっぱり“政権選択選挙”!?」

自民1強、野党多党化となっていた55年体制時の自民党による"擬似政権交代"を思わせる選挙となっている。

2017年10月13日 13時18分 JST | 更新 2017年10月13日 13時18分 JST

総選挙が公示された。希望の党の誕生、そして民進党の合流によって、当初は「政権選択選挙」と言われたものの、そうした機運は急速にしぼみ、「現政権の信任投票」の様相を呈してきた。そう、自民1強、野党多党化となっていた55年体制時の自民党による"擬似政権交代"を思わせる選挙となっている。

55年体制当時、自民党は政権を維持できる議席を確保しても、大幅に議席を減らす、つまり選挙に負ければ、その内閣は退陣する宿命だった。現在の小選挙区においても、衆院で圧倒的な勢力を保っていても、参議院で大負けしたら同様に責任論が浮上。自民党内で"政権交代"が行われることになる。

議席を大幅に減らすというのは、「他の誰かに代わって!」と突きつけられるのと同じだったわけで、今回の選挙では、まさに、そんな状況となった感じだ。

もっとも、立候補者数、全国の情勢をみると、冒頭に記したように、今回の選挙で自公が野に下るとは考えにくい。争点の1つである「国難」については"公示"の段階で"勝負あった!"と思える。しかも、日米安保体制は、希望の党が容認であるので、どう転んでも揺るがない。

だが、今回、あまり注目されていない経済対策、"アベノミクス"に関してはどうだろうか?──野党はもちろんのこと、自民党内でも異論が多いと聞く。改革指向が強い希望の党にしても、アベノミクスと方向性が同じながら"しがらみが強くて改革が進まない"とするなど、攻める角度は様々だが、総選挙の結果によって、変化する可能性があると考えられる。

自公政権が維持された場合でも、議席数を大幅に減らせば、安倍首相の退陣を要求する声が自民党内から高まることは想像に難くない。「信任投票」と言われるのは、55年体制時と同様に、自民党内における"政権交代"が起きる可能性もあるのだ。自民党内でも政策に異論が生じている点を踏まえれば、やはり今回の総選挙、「政権選択選挙」の側面もあると言えるのではないか。

政権の安定を気にし、アベノミクスを支持する株式市場の視点でみれば、有事対応の視点で「日本売り」はなくなったが、日本経済の将来を踏まえると、選挙の結果を見ないと「売り買い」が決められない──そんな状況にあると言えそうだ。