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バレンタインデーはもう要らない!は7割に~消費主義と因習を問い直す時代へ~

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 2月14日、バレンタインデー。残念ながら今年は平日ということもあって、「義理チョコ」ならぬ「義務チョコ」をあげなくてはならないということに辟易している女性も多いと思います。

 もらう男性の側も、心理的負担やお返しの負担のほうがもらう嬉しさを上回っているという人も多いのではないでしょうか? 

 ◆バレンタインデーはもはや因習

 昨年、それが気になってTwitterで「バレンタインデーは廃止にしたほうが良いか否か?」についてアンケートを取ってみたところ、このような結果になりました。

 あくまでTwitterのアンケートなので信憑性は薄いのですが、今年になって日本法規情報が「バレンタインデーに関する実態調査」の結果を発表しました。職場でのバレンタインデーを社内規程で禁止することについて聞いたところ、「良いと思う」と回答した人が69%に及び、7割という数字はおそらく実態に近いものであると推測されます。

 バレンタインはもはや「因習(=弊害を生んでいる古くから伝わるしきたり)」になったと見なすのが良いのかもしれません。本来、贈答というのは人と人の交流を深めて、社会における「幸福の総量」を大きくするもののはずですが、因習と化したバレンタインデーはむしろ「幸福の総量」を小さくしているわけです。女性から男性へという性別分業があるのも、ジェンダー平等の今の時代にはそぐわない発想ですね。

 バレンタインデーを扱うニュースを見ても、「商戦」や「経済規模」等の言葉が並びます。もはや「幸福の総量」ではなく、「商業規模の総量」にしか興味が無いのだろうと感じざるを得ません。消費主義の全てを否定するつもりはありませんが、明らかに弊害のほうが大きくなったものに関しては、見直しが必要に思うのです。

 ◆「ギビング・チューズデー」という新しい動き

 しかし、単に「廃止!」というだけでは様々な抵抗が予想され、なかなか事が進まないかもしれません。ではどうすれば良いのでしょうか? 私はバレンタインデーに対抗するキャンペーンが出てくるか、バレンタインデーの習慣そのものが良い方向に変化して行くと良いように思うのです。

 たとえばアメリカでは、感謝祭後からクリスマスイブに至るまでの「年末商戦」における行き過ぎた消費者文化に疑問を持った人々により「Giving Tuesday」という慈善キャンペーンがスタートし、年々規模が大きくなっています。「ブラック・フライデー」や「サイバー・マンデー」における消費主義に対抗して、「火曜日には寄付をしよう」という意味でGiving Tuesdayと名付けられました。

 日本ではまだ認知度は低いものの、通販会社のQVCジャパンがキャンペーン商品の販売で得た利益の全額を、女性職人や伝統工芸家の自立を支援する非営利・非政府団体「Nest」に寄付するキャンペーンを行うなど、少しずつではありますが、動きが出てきています。

 ◆不幸の消費から幸福の消費に転換しよう

 折しも、今年のバレンタインデーは火曜日。消費主義にまみれたバレンタインデーはほどほどに、「Giving Tuesday」の視点で、購入型寄付のお買い物をしてみてはどうでしょうか?

 もちろん、購入する商品やサービスを寄付型のものに変更するだけでなく、購入したものを誰かにプレゼントするのも良いかもしれません。プレゼントをもらったほうが嬉しいだけでなく、寄付をもらったほうも嬉しい。そう、「1つのもので2人同時にプレゼント」ができるわけですから。

 確かに、コーズリレーティッドマーケティング(商品やサービスの収益の一部を寄付すること)に取り組む企業は徐々に増えてきているものの、残念ながら日本ではまだ全額寄付のキャンペーンは震災関連を除くとほとんどありません。

 ですが、フェアトレード(発展途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することを通じ、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す運動)の店舗やEC等であれば増えていますし、是非そういう視点で消費を見つめ直したいものですね。

 ふるさと納税も贈答品競争の面が色濃くなり、日本の寄付文化の弱さには非常に残念に思います。ハロウィン等の文化を輸入するのであれば、是非「Giving Tuesday」をはじめとする寄付文化も輸入して行きませんか? 政治における再分配機能が期待をできない中、このような文化は絶対に必要だと思うのです。

 ということで、バレンタインデーも消費主義的な消費はほどほどにして、社会における「幸福の総量」を大きくする消費を心掛けたいところ。ホワイトデーも同じですね。

 もちろんプレゼントはあげたい人があげたいタイミングであげることが基本中の基本ということは絶対に忘れてはなりません。ルーティンを感じたらやめても良く、それが気持ちが離れたことを意味しないんだということを、もらうほうは常に意識して欲しいところです。

Author 勝部元気(Katsube Genki)
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(2017年2月10日「勝部元気のソーシャルアップデート論」より転載)