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分野拡大・発展におけるアウトリーチの重要性

2017年02月21日 02時17分 JST

こんにちは。篠原肇(@HajimeShinohara)です。ベンチャースポーツ(マイナースポーツ)をはじめとした無名な分野では、普及したいという人が多い中、どういう能力が必要か?と考えていたところ、そのひとつが「アウトリーチ能力」という結論に至りました。

今回はそのアウトリーチ能力について考えていきたいと思います。

アウトリーチとは?

そもそもアウトリーチとは何でしょうか?(すいませんがWikipediaを引用します。)

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アウトリーチ(名詞:Outreach、英語の動詞では、Reach Out)とは、英語で手を伸ばすことを意味する。福祉などの分野における地域社会への奉仕活動、公共機関の現場出張サービスなどの意味で多用される。

同分野の専門家以外を対象とした、一般向けの成果発表会、普及講演、研究施設の一般公開などもアウトリーチ(Reach Out)活動に含まれる。

https://ja.wikipedia.org/wiki/アウトリーチ

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この中で今回の記事で取り上げるものは、科学技術の一般への説明のように「分野のことをわかってもらうために、分野外の一般に説明する」ことを指します。見方によっては広報の一部とも言えます。

一部の研究や芸術などもそうですが、ベンチャースポーツ(マイナースポーツ)に代表されるように、認知度が低く、拡大をさせていくには、新たな認知と少なくとも興味を持ってもらう人を増やしていく必要があります。

そのためには、内輪でなれあっているのではなく、積極的に外部へアピールし勢力を拡大する必要があります。その方法の一つとして効果的なものが、このアウトリーチです。

大企業もあっという間に傾く昨今では、どこでも安泰ということはないでしょう。公的資金も、多かれ少なかれ、似たような構造をしているので、現在は助成がついていたとしても、いつ助成金・補助金が削減される、下手したらなくなるかもわかりません。

特に短期的に見て、利益が上がりにくい分野や、文化遺産などの効果がわかりにくいものはコスト削減の対象になりやすくなるでしょう。生きていくのがやっとの状態では、必然的に生存に直接必要がないものは、後回しにされるのも致し方ない部分はあります。

よって、特に短期的に利益になりづらいものに取り組んでいる人は、自分たちでどうにかしておく準備をしておくことは役に立つかと思います。そのひとつがアウトリーチと言えるかと思います。

ベンチャースポーツ(マイナースポーツ)におけるアウトリーチ

さて、具体例がないとわかりづらいので、具体的な説明をしていきたいと思います。そのため具体例では、何度も登場し恐縮ですが、ベンチャースポーツ(マイナースポーツ)を使います。

アウトリーチにも様々あるかと思いますが、ここでは、競技名を聞いたことすらない人に、少しでも興味をもってもらうことに焦点を当てたいと思います。

例えばサッカーをやっている人や、そこそこ見る人にはオフサイドや、フォーメーションの布陣を説明してもわかるかと思いますが、サッカーをそんなに知らない人は「サッカー?手使っちゃいけないんでしょ?」くらいが一般的な知識でしょう。

世界でも有力で日本でも一位、二位を争うような競技ですら認識はこの程度なのですから、競技名を聞いたことすらないような競技では、なにも知られていないという前提で物事を話していかないといけません。

同時に同じ分野の人から見れば「さすがにちょっとふざけすぎなんじゃないか?」と思われるぐらい易しい説明から入っていくことが効果があります。小学生に説明しているくらいで、丁度いいです。

やり方も多種多様ですが、最も手が付けやすく効果があるもののひとつは、ブログをはじめとしたネットメディアの活用です。特に広めたいと思っている人は、ブログなどを書かれている人も多いかと思いますが、その文章を、意識的に初めての人でも興味を持って、読みやすいものを書く必要があります。

苦手意識を持っている人が多いようですが、作文はスポーツと同様なので、ある程度までは練習すればうまくなります。シュート練習も毎日やっている間にうまくなっていきます。第一歩は皆さん書いているであろうブログなどを、内輪なものにするのではなく、初めての人にもわかりやすく説明をする努力をすることがあげられます。

私がベンチャースポーツ(マイナースポーツ)の発展普及の一助とするために、あまりメディアには取り上げられづらいようなスポーツでも広く宣伝に使えるよう日本代表倶楽部(詳細は以前のこちらの記事を参照ください。)というウェブサイトを創立し、運営していることは、以前こちらの記事で書きました。

宣伝に使える費用は現在はサイトのGoogle Adsenseの広告費以外には無いので、非常にゆっくりですが、それでもおかげさまでアクセス数や参加者の人数も順調に増えております。

では、スポーツを対象とした際に、各ベンチャースポーツ(マイナースポーツ)の普及発展のために、このアウトリーチ能力を付けてもらうにはどうしたらよいか?と考えたところ、客観的に読んでわかりやすい記事を表彰していくという結論に至りました。

この日本代表倶楽部賞では、大会で実績を出した場合、それをわかりやすく書く必要があります。成果を出しただけでは対象になりません。その実績が、そもそもどのようなスポーツで、どのような大会で、どのような快挙なのかを説明しない限りは、一般的に「そもそもそのスポーツは何?聞いたことないけど」と言われてしまう可能性が上がります。

要するにアウトリーチ能力が高いと判断できる、他者が読んでわかりやすい記事を対象とします。行ってみれば学内賞、社内賞と同様に、業界内賞といった感じです。

受賞しなくても、この方向に目指していくことで、客観的にわかりやすい記事を書く能力は向上していきます。

なお、このような取り組みは、上記ではスポーツを題材にしておりますが、他の一面もあります。

「関係者にとっては重要であるものの、外部から見ると重要ではなく、緊急でもない、要するに、一般的に必要がないと考えられがちな分野」は、助成や協賛が得られにくくなるので、資金不足に陥っている可能性が高いです。

このような分野でも「関係者間で協力できるような仕組みを作るなどして、上手く工夫をすれば出来る限り少ない投資、出来ればゼロ投資でも、「ある程度」は拡大し、持続可能性を向上していくことができるのではないか?」という仮説に至りました。

仮説は実証して初めて確かなものとなる」とガリレオ・湯川学先生(福山雅治演)とあるように、実証が必要となります。このため、上記のようなコミュニティの発展を通して一種の実験的な側面も兼ねています。

ある程度大きくなれば、宣伝効果などからも、各競技に協賛が付きやすくなるなど、新たな可能性がでてくることでしょう。「ある程度」がどのくらいかは分かりませんが、現状の上記の「実験」では徐々に大きくなっています。

最後にこちらの古典の効用の記事では、「巨人の肩の上に立つ」について触れました。金に関連していえば、現代の化学は、鉄や銅などの安い金属を、金や銀のような高価な金属に変えようとした取り組みに基づいています。

仮に上記の試みが、仮に直接十分には上手くいかなかったとしても、利益(金)になりづらい分野の持続可能性の向上の一つの試みとして意味があればよいと、考えています。

本記事は篠原肇(@HajimeShinohara)個人ブログ該当記事からの一部引用・転載です。