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アクセシビリティに配慮しない政党サイト

2013年07月04日 18時28分 JST | 更新 2013年09月03日 18時12分 JST

参議院選挙からネット選挙運動が解禁される。有権者は政党・候補者の最新情報をネットで入手し、それを元に投票先を決められるようになった。長い間ネット選挙運動の実施を求めてきた者として解禁を心から歓迎する。

ところで、政党サイトにアクセスした有権者は必要な情報をちゃんと入手できるだろうか。評価要素の一つがウェブアクセシビリティへの配慮である。JIS規格X-8341-3に沿ってサイトが構築されているかどうか、NTTデータが提供している機械診断ツールHARELを用いて各政党のトップページを、7月2日午前10時に診断した。

その結果、自民党50点、民主党75点、公明党80点、みんなの党65点、生活の党65点、共産党45点、社民党65点、みどりの風90点。日本維新の会と新党改革はHARELでは診断できなかった。ちなみに自民党の場合には、リンクの下線がスタイルシートで消去されているのが問題であった。きちんと評価するには、機械診断の次にエキスパートが人手をかけてチェックする必要があるため、最終判断はできないが、HARELの点数が低かった自民党と共産党には改善が求められる。

各政党は選挙公約をPDFで掲載している。このPDFを読み上げることができるか、Adobe Reader X (v10.1.7)でチェックした。その結果、きちんと読めたのは自民党、民主党と公明党。一方、みんなの党は読み上げに対応していなかった。日本維新の会、と共産党、社民党と新党改革はトップページが「空」と見なされたが、2ページ以降は、問題はありつつも読み上げできた。生活の党はHTMLで公約を掲載しているので読み上げに対応している。みどりの風はデジタルブックを利用し、読み上げをサポートしていなかった。

各政党サイトでの有権者への配慮はこのようにまちまちである。ネット選挙運動には、今まで選挙から疎外されてきた人々に参加の機会を与えるという重要な効果がある。しかし、ウェブアクセシビリティへの配慮が欠ければ、そんな機会が失われてしまう。今回の参議院選挙は各政党のITリテラシーをチェックする機会にもなっている。