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シェアエコノミーの拡大に制度改革は必要か

2014年09月19日 23時51分 JST | 更新 2014年11月18日 19時12分 JST

スペースマーケットAirbnbがメディアに取り上げられるようになってきた。古民家や映画館などを空き時間に貸し出そうというオーナーと、イベント会場を探す利用者を、ネットで仲介するのがスペースマーケットである。一方、空き部屋を旅行者(ゲスト)に仲介するのがAirbnbで、米国生まれのこのサービスは、今では世界190か国・34000都市に拡大したという。日本経済新聞も「空き部屋・空き時間・空き施設...ネットで売ります」という記事を9月18日夕刊に掲載した。

スペースマーケットはオーナーからの手数料を、Airbnbではホストとゲスト双方からの手数料を収入源とする。これらのビジネスは総称してシェアエコノミーと呼ばれる。日本経済新聞の記事タイトルにあったように、空き部屋・空き時間・空き施設といった空き資源が有効利用されるようになることが経済効果である。Airbnbの場合には、ゲストと話をして異文化を知る、ホストに地元を案内してもらう、といった人間関係も生まれる。双方の評判はSNSで知ることでき、それが宿泊トラブルの歯止めになっている。スペースマーケット経由で古民家や歴史的建造物を貸し出せば、地域振興のきっかけになる。

しかし、シェアエコノミーは簡単には実現できない場合がある。空き部屋に他人を宿泊させるには、正式には旅館業の許認可が必要になり、規定に適合するように施設を改良しなければならない。スマートフォン経由の配車サービスUberも、道路運送法に反しないように、日本では他国と異なる形式で運営されている。わが国では、シェアエコノミーに制度の壁が立ちはだかるのである。

特定の目的を掲げ、個々人の持つ少額の余剰金(空き資源)の寄付を募るクラウドファンディングも、シェアエコノミーの一形式である。政治活動でのクラウドファンディングが小規模に試みられているが、寄付者に外国人が混ざると政治資金規正法違反になる。これを避けるために物品や情報の販売という形式が取られており、内閣副大臣に就任した平将明衆議院議員もこの形式だった。

法律や規制に違反しない形式で細々と試みられるのを、今は見守っていればよい段階なのだろうか。それとも、経済効率を上げることに期待して、法律や規制の改革に動くべきなのだろうか。わが国ではまだ誕生したばかりのシェアエコノミーだが、これから政治課題となる可能性がある。まずは、状況をよく知ることが大切と考え、僕が理事長を務める情報通信政策フォーラムでは9月29日にセミナーを開催することにした。関心のある方は、ぜひご参加ください。