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大相撲の人気をもっと回復する方法

2014年05月26日 16時48分 JST | 更新 2014年07月25日 18時12分 JST

15年ぶりに大相撲夏場所の満員札止めが合わせて6回になった、とNHKニュースが報じた。東京新聞は5月1日夕刊で、横綱らが子どもを抱っこする、遠藤の"お姫様抱っこ"パネルを設ける、ニコニコ超会議3で「大相撲超会議場所」を開催した、などといった日本相撲協会の人気回復策を報道している。これらが実って「満員御礼」が6回も出たのだろう。

東洋経済ONLINEの連載特集『野球イノベーション』の仕掛け人・新田哲史氏は、自由民主党によるプロ野球の球団数拡大構想を「所詮オヤジ感覚での思いつきなんじゃないか」と危惧しておられる。そんな折、野球よりもずっと「ジジババ」な大相撲が、若い層にアピールして人気が回復しつつあるというのは興味深い。広島カープのように若い層にアピールする策を、球団数増の前に、プロ野球全体で考えればよいからだ。

一方で、そんな日本相撲協会の回復策を「本場所には不似合いな過剰サービス」という意見もある。神谷光男氏は「本場所は粛々とした雰囲気の中で行われるものだ」「本来の質実剛健な姿にお客が惹かれる大相撲であってもらいたい」と書いている。

伝統を重んじる神谷氏はさらに怒られるかもしれないが、大相撲にはもっと大きな人気回復策があると思う。打ち出し時刻を午後6時から9時にずらし、会社帰りに仲間と一杯やりながら観戦できるようにするのである。野球やサッカーでナイトゲームが当たり前なのは、できる限り多くの観客を集めるための策である。大相撲の6時打ち出しにはNHK中継という事情もあるかもしれないが、7時のニュースの後、7時半から9時まで中継すれば、編成可能だろう。ウィキペディアには、午後8時打ち出しが1955年に一場所だけ試みられたが、力士のコンディション作りがむずかしく取りやめとなったとある。「ビジネスマンには好評だった」というのに、力士の生活習慣を変えるまで続けなかったのは残念なことだ。

わが国には、法律・規制のほかに、慣習や思い込みが壁となって改革が遅れている例が多い。午後6時打ち出しも、そのような慣習の一つである。人気回復の兆しを消さないために、日本相撲協会は午後9時打ち出しに挑戦してほしい。