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「英語が必須?専門的技術が必要?」国際医療協力のよくある間違え

行動力ひとつで、自分を新しいステージに連れていってくれる。

2017年10月04日 14時22分 JST | 更新 2017年10月04日 14時22分 JST

海外医療を志す人たちが医療支援に参加したいと思い立った時、よく犯す過ち。

その1 「英語を学びに留学する」

その2 「十分な専門的技術・知識を身に付けてから参加すべき」

問題は、それがあたかも全てに当てはまる公式かのように信じ込み、誰かにあるいはどこかで汚染された思い込みだと気付きもしないで、人生の大切な時間を無駄にしていくということだ。

 一つ目の

 「英語を学びに留学する」

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ハッキリ言って、ミャンマー、カンボジア、ラオスなどは、現場の患者たちとの間には英語はほぼ不要。英語に費やす時間があれば、現地の言語を習得した方がはるかに有益だ。

なぜ日本人たちは、かくも英語を習得しないと海外に出れないと思うのだろうか?

しっかりとした日本の国際組織をつくることができれば、もちろんその中での公用語は、日本語、現地語、英語となる。

ドイツ人たちで主に構成されるドイツの国際組織が、英語で会話するかな?

スペインの国際組織は英語しか使わないかな?

英語は組織の一部の人間がしっかりとできれば、組織的には全く問題ない。末端の医療専門家の人間には、日常的にあまり役立つものでもない。

長い時間と数百万円の語学留学費を費やし、その語彙力、語学力で、国際協力という目的を成し遂げた臨床家には、事実、ほとんどお目にかかることはない。このような段階を踏みたがる者がホントに国際協力をしたいと思っているのかさえ、私は疑わずにはいられない。

二つ目の

「十分な専門的技術・知識を身に付けてから参加すべき」

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これは国際協力に従事したことがある、専門家になったベテラン医師たちのよく言うことだ。

がしかし、それって本当なのだろうか?

現場で何が必要かも知らず、思い込みで専門的知識や技術を身につけて、後になってどうも活躍できる場所がない!ということもよくあることだ。

その国、その地域の発展度合いによっても、必要な医療支援の内容や分野は異なってくる。

自分に合わせて受け入れてくれる国などありえないのだ。

ちなみに、私はおそらく臨床分野では日本で最も長く海外の現場で活動している人間の一人だと思うが、医師になって数年目、専門的技術は大したことはなく、ましてや専門医として医療支援をはじめたわけではなかった。しかし十分に現地の人の役に立ったと思うし、だからこそ今まで続けて来れたのだと思う。

決して専門的技術や知識が不要といっている訳ではない。大切なのは現場のニーズに合わせた支援な訳だから、まずは現場を知らねば何も始まらないでしょ、ということだ。

先進国にいて頭で考えたり、マスコミが作り上げたイメージそのままに勝手に妄想して自分を作っていくと、やがて現実に適応不良を起こしますよ、ということだ。

さらに言うと、あまり偉い先生達の言う事を真に受けない方がいいとも思う。

人間には見栄というものがあり、自分が偉くなるとどうも他人を見下す傾向がある。自分のプライドを満たしたり、自分を大きく見せたいために、敢えて他人にハードルを課すような発言をしたりもする。

時代のトレンドはその先生達がのし上がった時とは比べものにならないほど速くなっているし、広がりも大きく、細分化も起こっているのだから。 

ご注意あれ。

   

皆さんがよくご存知の、(しかし私は全くその製品を使っていない)アップルの創設者スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションを聞いたときに、私が最もショックを受けたことについて話をしたいと思う。

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それは彼がその中で次の一言を吐いた時だった。

「直感的に、、、、!」 

やられた!!

と思った。

思わない?

日本人なら

思うでしょ?

だってこんな東洋的な言葉、もっと言うと、最も日本的な言葉をアメリカ人が発したわけですよ。

直感的に操作できるアイテム、だからマニュアルはいらないと。

それ以来、そう、この世からどんどんマニュアルの類いが消滅していくこととなる。

これはホントに、これからの時代を象徴していく出来事だった。

直感的にいいと思ったことを、誰もが直ぐに行動して確かめていく時代になったのだ。

だから、しっかりとした計画書、マニュアルを作ってから行動に移していく日本企業はスピードを失ったのだ。

その製品が完成した頃、既に時代は次のコンセプトに移っているほど、世の中の流れは加速している。

  

子どものような素直なこころで取り組む、そんなことができる時代になった。

新しいプラモデルを買った子どもは、マニュアルなんて見ないでいきなり作り始めるものだ。行き詰まった時に、改めてマニュアルを見る。そんな感じ。

この時代の中で、何かをしっかり身に付けてから何か成そうとしては、もう時代は次に移ってしまっている。

だからやりながら考え学び、走りながら身に付ける。そういう姿勢でなくては時間ばかりが通りすぎる。

英語を身に付けてから国際協力をする?

ダメです。今すぐ国際協力の現場を目指してください。

その過程で英語も必要な分、身に付けてください。

 

専門的技術や知識を身に付けてから国際協力をする?

ダメです。今すぐ国際協力の現場を経験してください。

その過程で何が本当に途上国の医療現場で必要とされているか学んでください。

もうそういうホントにエキサイティングな時代になったんですよね。

行動力ひとつで、自分を新しいステージに連れていってくれる。

こういう時代を体感し、それに乗らないなんてもったいなすぎると思わない?