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パリ流 "接客マニュアル"―ニュースの定点観測(4)

2013年06月25日 00時03分 JST | 更新 2013年08月24日 18時12分 JST

観光名所目白押しのパリだが、カフェやタクシーの接客の評判が良くないという。ワールドWaveで流れたフランスF2のニュース。コミュニケーションに関する限り、フランス人は怠けぎみと伝えている。

「通訳の英語はvery French」「キヨスクの店員はドイツ語や英語で話しかけても首をふるだけ」「タクシーの運転手はいかなる努力もしてくれない」

パリの商工会が商店に配った外国人接客マニュアルには「日本人がひたすら求めるのは安心感」とある。

右を向いても左を向いてもフランス語となると心細いこと甚だしい。せめて英語だけでもと思うが、誇り高いフランス人は首を横にふることが多い。

ひるがえって日本。ここ福岡は「おもてなし」が売りのホスピタリティあふれる街だが、こと外国人となると尻込み・・。でも目にするものすべてが日本語の世界では、一言でもいいから英語の案内があれば、外国人観光客はずいぶんほっとするだろう。我が身を海外に置いてみるとよく分かる。

福岡の地下鉄は、空港行きと思って乗ったら、途中で枝分かれして別のところに行くことがある。テープで車内放送はあるけれども、すごくわかりにくい。もし車掌がナマの声で一言、「Change the train」と言えば、外人観光客は気がついて電車を乗り換え、「福岡では車掌が英語を話す」と評判になるだろう。

「福岡のタクシーは英語で大丈夫」という評判がたったら理想的だ。別にペラペラ話す必要はない。行き先を「Where」と聞けばいいだけだ。テープや機械に任せず、人と人のコミュニケーションなのだから、言いたいことを伝え、相手の言うことを理解したいという強い気持ちがあれば、なんとかなる。

京都の老舗では年配の女性が普通に英語で接客する様子をよく見かける。商売繁盛に必要とあらば外人向けサービスを取り入れるのは当たり前だ。

旅行中の出会いはたまたまかも知れないが、その人にとって意味は大きい。カフェやキヨスクの評判がパリに対する世界の外国人観光客の評価を決定づけるように、一人ひとりの小さなコミュニケーションの実行が、その街の評判を決定的に左右するだろう。