いよいよiWatchが登場し、グーグル対アップルの新たな競争がはじまるか

アップルのスマートウォッチがでそうだと言われてもう随分になります。新しい分野をひらく魅力あるコンセプトや切り口を見いだせていないか、あるいはコンセプトはあっても、技術的にまだなんらかのボトルネックを抱えていることが開発を遅らせているのだろうと考えていました。

アップルのスマートウォッチがでそうだと言われてもう随分になります。新しい分野をひらく魅力あるコンセプトや切り口を見いだせていないか、あるいはコンセプトはあっても、技術的にまだなんらかのボトルネックを抱えていることが開発を遅らせているのだろうと考えていました。その後もバーバリーのアンジェラ・アーレンツCEOを副社長として招聘し、またナイキのFuelBandの開発デザイナーをハンティングするなど、いろいろとiWatchと関連があるだろうという動きもありました。

アップルのティム・クックCEOが2013年第4四半期決算の発表会で、2014年に新たなカテゴリーの商品の投入を計画していることを明かしていることもあり、iTVか、iWatchか、はたまたまったく違うものかはわからないにしても、きっとiWatchだろうと考えたくなります。

しかしiWatchの製品化が近づいていることを感じさせるかなり重要なリーク情報が記事になっていました。アップルが「フレキシブル有機 EL ディスプレイ」のサプライヤーと契約したという噂です。

「Korea Herald が、LG ディスプレイはまもなく Apple との契約を拡大し、iWatch 向けのディスプレイを供給するとの噂」を報じていることをAppBankが紹介しています。iWatch 向けディスプレイを供給するのは台湾の RiTDisplay と韓国の LG ディスプレイになる模様だといいます。

スマートウォッチは、フラットな液晶でサイズを大きくすると腕にそわないために、さまにならないと感じていました。ソニーやサムスンのスマートウォッチを見て違和感が残るところです。それを解決するには曲面にできる「フレキシブル有機 EL ディスプレイ」の採用が欠かせません。

サムスンやLG電子は「フレキシブル有機 EL ディスプレイ」を使ったスマートフォンを製品を発表しているものの、そちらはわざわざ曲面にする必然性を感じないのですが、スマートウォッチとなると話は別になってきます。

しかし、この記事では、「フレキシブル有機 EL ディスプレイ」では、「iWatch がオーバーヒートしてしまう問題を解決できていない」という問題が残っているようです。やはりねという感じです。

さてグーグルも、スマートウオッチの開発が最終段階に入り、大量生産に向けてアジアのサプライヤー(供給業者)と交渉中らしいというニュースがウォール・ストリート・ジャーナルが報じています。

ということは、来年はグーグル対アップルのスマートウォッチをめぐる対決がありそうで、楽しみです。焦点は「スマートフォンの機能を補う製品」という限界を突破するような、スマートウォッチならではの新しい目的や体験の魅力を創造できるかどうかでしょう。

おそらくスマートフォンと違って、グーグルが先行し、アップルがそれを追って発売を始めるということになりそうですが、さてどちらに軍配があがるのでしょうか。

(※この記事は10月30日の「大西 宏のマーケティング・エッセンス」より転載しました)

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