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ところで、大塚家具「大感謝」フェアの成果は?

2015年06月04日 15時48分 JST | 更新 2016年06月03日 18時12分 JST
TORU YAMANAKA via Getty Images
President of Japan's Otsuka Kagu furniture chain Kumiko Otsuka gestures as she answers questions during a press conference after its annual shareholders' meeting in Tokyo on March 27, 2015. A bitter family feud at a leading Japanese furniture retail took a climatic turn March 27 as shareholders rejected a bid by the company's hard-driving founder Katsuhisa Otsuka to oust his own daughter Kumiko as president. AFP PHOTO / Toru YAMANAKA (Photo credit should read TORU YAMANAKA/AFP/Getty Images)

大塚家具の久美子社長が、見事に報道番組をジャックし、大塚家具の宣伝媒体としてしまいましたが、そのたくましさには本当に恐れ入りました。それはさておき、報道各位が広く世間に浸透させた大塚家具の「大感謝」フェアの成果はどうだったのでしょうか。

一昨日、大塚家具の月次情報が公表されていました。それによると、なんと5月の全店売上高は前年同月の170%で、一年ぶりの前年超えとなりました。実際にセールが始まったのは4月18日で、4月30日までの予定だったのが、予想以上の客足で5月10日まで延長されたそうです。売り上げは納品時に計上されるので5月の売り上げが好結果となりました。

大塚家具、5月の売上高70%増 「おわびセール」効果で : J-CASTニュース

これで順調に業績が回復し、親子の確執も一件落着となるのでしょうか。いやいや、油断は禁物というか、フェアが成功したのはマスコミの過熱報道があってのことで、そんな神風がそうそう吹いてくれるというものではありません。

もはや大塚家具のビジネスそのものが成長性を失ったどころか、衰退に向っていたので、なんらかの大きな変革、また業態転換が求められてきたわけですが、本当に大塚家具が変われるのか、そして再び成長エンジンを回して、低迷から脱却できるのかどうかはこれからが勝負でしょう。

「大塚家具」お家騒動劇場は、ビジネス変革がいかに大変かをみせてくれている

ただメーカーから仕入れて、売るだけであれば、利益率が低下するばかりで、店舗の維持費、また人件費が重くのしかかってきます。より付加価値をとろうとすると、自社ブランドで家具やインテリア用品を開発することも必要になってくると思いますが、そのためには家具からインテリアへという戦略を描くだけでなく、それなりの人材やチームが欠かせません。

戦略を描くのはそれこそコンサルタントでもできますが、ビジネスは実際にそれを実現していくほうが能力を求められてきます。さて大塚久美子社長が次にどのような手を打ってこられるのかが楽しみになってきました。

(2015年6月3日「大西宏のマーケティング・エッセンス」より転載)

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