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東京メトロ南北線に9000系リニューアル車が登場!!

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綾瀬車両基地で行なわれた9000系リニューアル車の報道公開。

東京メトロ南北線は、営団地下鉄時代の1991年11月に駒込―赤羽岩淵間が開業してから四半世紀。初期から活躍する9000系1次車(01~08編成。なお、偶数編成の中間車は2次車)を対象に、2020年度までリニューアルが行なわれる。

■エクステリア

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ウェーブデザインの識別帯は、そよかぜのようなさわやかさが感じられる。

もっとも目立つのは、車体の識別帯。従来の車両はラインカラーのエメラルドグリーンに、ホワイトとグリーンを添えた"三色一体"に対し、リニューアル車はそれぞれが独立し、隙間を作ることで「やわらかさ」や「躍動感」といった、"流れ"を強調するウェーブデザインである。また、ホームドアは南北線がフルハイト式に対し、相互直通運転先の埼玉高速鉄道及び東京急行電鉄目黒線がハーフハイト式(可動式ホーム柵)のため、車体側面の上部にも識別帯を巻き、"どこへ向かう列車なのか"を認識しやすくした。

車両の前面と側面に設置されている行先表示器は、3色LEDからフルカラーLEDに更新。併せて書体も明朝体からゴシック体風に変更された。冷房装置も42,000kcal/hから50,000kcal/hにパワーアップしたほか、きめ細かい空調制御により、冷え過ぎないようにしている。

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VVVFインバータ制御は換装され小型化。

パンタグラフは従来と同じ菱形で、パンタグラフ上昇検知装置を追設したほか、VVVFインバータ制御(列車の駆動力を作る制御装置)と補助電源装置(車両の空調や照明などで使用)は、高効率なフルSiC(シリコンカーバイド)を採用し、消費電力を低減した。

そのほか、先頭車前面にスカート(排障器)が取りつけられた。

今回のリニューアルに伴い、一部の機器更新や、3号車を電動車から付随車(モーターのない車両)に変更されたこともあり、1編成あたりの自重も軽くなった。なお、1次車の奇数編成と偶数編成は自重が異なっており、報道公開された05編成(奇数編成)は182.0tから174.6tとなり、7.4tの軽量化を図った。

■インテリア

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黄色の識別表示は出口への道しるべ。

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「優先席」を強調する黄色い握り棒とオレンジの吊り手。

インテリアでも"南北線の車両"であることを印象づけるため、床材をライトグリーン系にしたほか、乗降用ドアの床面のみ、黄色の識別表示をした。また、ロングシートの袖仕切りは、立客の干渉を防ぐため大型化し、その縁にラインカラーのエメラルドグリーンが加えられ、デザイン上のアクセントとなっている。また、優先席部分のみ、袖仕切りの握り棒を黄色塗装にして、「優先席」であることを強調している。

化粧板はLED照明の光を考慮して、車内がまぶしくなり過ぎず、かつ明るく見えるよう、アイボリー系の艶消しとした。ライトグリーン系の床と相まって、さわやかさを醸し出す。

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フリースペースは今まで2・5号車のみだったが、リニューアル後はすべての車両に拡大。これに伴い、一部の座席が撤去され、定員が変更されたほか、1次車の特徴だったボックスシートが姿を消した。

乗降用ドアの鴨居上に設けられている旅客情報案内装置は、3色LEDから17インチ2画面のワイドLCDに更新され、左側はインフォメーション、右側は次駅案内などを表示。LEDに比べ、情報量を大幅に増やした。併せて、鴨居下にドアランプを設置。開閉時や乗降促進時に赤色LEDが点滅する。

ドアチャイムもJR東日本の首都圏車両と同じタイプに更新されている。東京メトロ車両部設計課によると、鉄道事業者ごとにドアチャイムが異なると乗客が混乱する恐れがあり、JR東日本と同じ音にして、わかりやすくしているという。

荷棚は従来と同じものを使用しているが、塗装から無塗装に変更し、アルマイト化。塗装はがれのリスクを減らすだけではなく、コストダウンも図った。ある取材者が「荷棚そのものが新しいよね?」と勘違いするほど美しく、新品に見間違えても不思議ではない。

吊り手はベルトを塩化ビニール製からナイロン製に変えて、火災発生時に有毒ガスが出ないようにしたほか、優先席部分は高さを1660mmから1580mmに変更し、つかみやすくしている。

そのほか、車両妻面の引き戸装置を油圧式からエアダンパー式になり、メンテナンス性と操作性の向上を図っている。

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9000系リニューアル車の運転台。

乗務員室については、運転台のブレーキ指示計を撤去し、力行とブレーキの表示灯を搭載したほか、運転士用ハンドマイクの新設などがあり、乗務環境の向上を図っている。

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真夏の青空にウェーブデザインの識別帯が映える。

9000系リニューアル車は、2016年8月15日から営業運転に就く予定だ。ウェーブデザインの斬新な識別帯は、今後ほかの車両にも波及するだろう。