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定年退職後の再雇用制度新設は、指導者不足を懸念?

2014年11月17日 22時56分 JST | 更新 2015年01月17日 19時12分 JST
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公益財団法人日本相撲協会(以下、協会)は、親方の定年退職後、希望者のみ最長5年間の再雇用を決めた。年寄名跡は引き続き保持できるが、給与は現行の7割、役員や部屋の師匠も務められない。この決定には、"今"が関係しているのではないだろうか。

■協会に残れるのは、日本人のみ

力士が現役を引退する際、親方として協会に残れるのは、ほんのひと握り。関取昇進後、三役(小結以上)1場所、幕内20場所以上、幕内と十両の合計30場所以上の日本国籍を有する者に限られている。年寄の定員は105人で、一代年寄などは含まれていない。

今回、親方の再雇用を決めた背景として、外国人力士の増加で、「指導者不足」を懸念したと考えられる。先述したとおり、引退後も協会に残れるのは、日本国籍を有した者のみ。朝青龍や把瑠都など、自国籍のまま引退する力士が今後も増えるだろう。

現在、幕内42人のうち、外国出身者は15人で、日本国籍を取得したのは旭天鵬のみ。3横綱はモンゴル国籍なので、日本国籍を取得しない限り、現役引退後は協会に残れない。白鵬が優勝31回を記録しながら、一代年寄贈呈の話がまったくないのも上記が要因だ。

■日本国籍を取得して協会に残った外国出身者は、わずか5人

外国出身力士が現役中に日本国籍を取得して、協会に残ったのは、元関脇高見山、元大関小錦、第64代横綱曙、第67代横綱武蔵丸、元大関琴欧洲の5人。のちに小錦(現・KONISHIKI)はタレント、曙は格闘家にそれぞれ転身した。

「日本人(日本出身)力士の奮起を」

この言葉を10年以上聞いた気がする。幕内では、日本出身力士の優勝が8年もない、横綱も現れない現状を嘆く人も多いはず。今は「日本人力士が奮起をしないと、指導者も不足する」を付け加えてもいい状況なのかもしれない。