「付き合いの良いかっこいいオトコ・オンナ」か「いそいそと帰宅を急ぐかっこ悪いオトコ・オンナ」か?

2014年07月15日 18時02分 JST | 更新 2014年07月15日 18時02分 JST

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 いつも僕を悩ませるのは、「飲みに行こう」というありがたいお誘いに乗るのか断るのかということだ。

 なんといっても、お付き合いが大事だ。

 それに、毎夜のごとく午前様まで飲んで、武勇伝のひとつふたつつくり、翌朝しっかりと仕事をしている人たちが、とてもカッコイイ。楽しそうだ。無頼でイカス。

 「たまには、いきましょうよ」あるいは「たまには行こうぜ、付き合い悪いな」と言われても、それではいはいと言っていると、すぐに1週間に2回3回となってしまう。

 そもそも飲みに行かずにまっすぐに家に帰ったとしても、『軍師官兵衛』は見ないといけないし家族とのイベントやら何やらあって、僕の手元に残される時間は限られている。

 「付き合いの良いかっこいいオトコ」になるのか、たいてい断って帰ってしまうかっこ悪いオトコになるのか、まったくもって大問題である。

 僕は後者の人生を選んだ。

 前者の人生はかっこよくて楽しそうだけど僕にはできなかった。

 さて、どちらを選ぶかは人それぞれだが、どちらにもメリット・デメリットがある。

 「付き合いの良いオトコ・オンナ」はもてる。

 とくに、会社で上司にもてる。せっかく上司が誘ってくれているのに、毎回断るようなオトコは、「変人だ」とか「視野が狭い」などと言われかねない。

 「付き合い」を深めたら、社内の人事情報や経営事情に明るくなるし、上司の方々のノウハウを吸収できるチャンスでもある。

 ある種の会社では、「付き合いが悪い」はかなりのハンディなのだ。

 今いる会社で出世しようとすれば、やっぱり「付き合いの良いオトコ・オンナ」になるほうが有利だ。

 まあ、しかし、それもその会社が将来にわたって安定していればこそのメリットである。会社の仕事だけでほかの会社でも役立つエキスパートになれれば良いが、たいていの場合、会社の仕事を一生懸命やっていてもそんな風にはなれず、やれリストラだ、早期退職だとなれば、飲み友達は愚痴を聞いてくれるぐらいで何の助けにもならない。

 

 では、「付き合いの悪いかっこ悪いオトコ・オンナ」ってのは、いそいそと帰って何をしているのだろう。

 Mediumの記事を読んでいて、まったく、そうだよなと納得した。

 

 The Career Ladder Isn't In The Office(キャリアのはしごはオフィスの中にはない)

 

 そこには、筆者をふくめ、いかに多くの成功した人たちが、勤務時間外に次のキャリアのための勉強をして、自身のキャリアをステップアップしているかという実例が述べられている。

 たとえば筆者は大学時代にマーケティングを学んだのだが、就職後、デザイナーになるための勉強を、勤務時間外の朝と夜におこなってモノにしている。その後、会社を興してからは、UI/UXよりもマーケティングの知識をさらに深める必要を感じ、子供たちを寝かしつけてからその勉強に戻っている。

 僕はともかく、「付き合いが悪い」、「いそいそと帰宅を急ぐ」オトコ・オンナたちの何割かは、こうやって、自分のキャリアの階段をあがる努力をしているのだ。

 誰もが感じているように、今のように変化の早い時代は、多くのスキルがすぐに陳腐化してしまう。

 かと言って、会社で同じ業務を続けていても、新しいスキルは学べない。

 「いそいそと帰宅を急ぐ」オトコ・オンナたちの何割かはそのことをよく知っているから、早く家に帰って、何かの勉強をしているのだ。

 幸い、今の時代は、何かを安く学ぶには、とても便利な時代になった。

 まあ、それも、アメリカだからできる話だろ、って言いたい気持ちもわかる。

 日本みたいに上司が帰るまで帰りにくい雰囲気はなく、さっさと帰ることができるだろうし、転職が普通の社会だからこそ、新しく獲得したスキルがそれほど役に立つんだろうっていう話だ。

 

 でも、ほんとうにそうかな?

 あなたは、どちらの人生を選んでますか?

 「付き合いの良いかっこいいオトコ・オンナ」ですか?

 「いそいそと帰宅を急ぐかっこ悪いオトコ・オンナ」ですか?

 

photo by Viktor Hanacek

(2014年7月14日「ICHIROYAのブログ」より転載)