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Gゼロ時代に日本はどうやって生き残れば良いのか?

2014年02月25日 16時50分 JST | 更新 2014年04月26日 18時12分 JST

ニューヨークタイムズはアメリカ政府が進める軍縮について詳しく説明している。現在の様な軍事支出を続けていてはアメリカの財政は持続不可能なので、第二次世界大戦前の規模に縮小するというのである。兵士の数をベトナム戦争の時の四分の一、44万人にまで減らす。アメリカは第二次世界大戦後「世界の警察」として世界の平和維持のために尽力して来た。これからは世界の警察官の数が減るという事である。

その結果、当然地域紛争は増加するだろう。隣国の領地を侵略する、或いは、軍事的冒険主義に走る国も出て来るだろう。日本はこのGゼロ時代に果たして生き残れるのか? 生き残りのため何をなすべきか? 国も日本国民もこの課題を本当に真剣に考えねばならない。

■Top Risks2014が提示する世界のリスク

Top Risks2014を参照する。件数が圧倒的に多いのは矢張り中東である。この地域から「リバランス」と称してアジア・太平洋地域にアメリカは軍を移動さす予定である。抑止力の低下により今後紛争が多発するはずである。日本に取って最悪の事態は戦闘状態が拡大し、ホルムズ海峡が封鎖され、石油・ガスの輸入が途絶える事である。

次いで、東シナ海、南シナ海への領土、領海の拡張を目指す中国。次いで、張成沢氏の処刑を断行した北朝鮮といったところであろうか? 一族の粛清は相当な規模に広がるだろうし、今後、何時現体制を揺るがす様な突発事態が起きないとも限らない。

■レイムダック化が進むオバマ大統領と弱体化するアメリカ外交

日本は外交、安全保障共に日米同盟を基軸に展開している。従って、レイムダック化が進むオバマ大統領と弱体化するアメリカ外交という状況は、当然日本政府に取って頭の痛い話である。オバマリベラル外交は発足以来5年間、次から次へと歴史的な友好国に対し無神経な対応を繰り返して来た。

その結果、イスラエルやサウジアラビアは怒り心頭だし、エジプト、トルコも気持ちは既にアメリカから離反している様に見受けられる。当然の結果として、米国外交の存在感は低下の一途である。そして、安全保障上外交とコインの裏表の関係にある軍事力も削減するというのである。

■安倍首相の靖国参拝批判はオバマ外交の大失敗

この点については、「靖国問題はもうおしまいにしよう!」で詳細に説明しているので、こちらを参照願いたい。

こういうオバマ大統領のリベラル外交の延長戦上にあると思われる、安倍首相の靖国参拝に対する「失望」表明は明らかに外交上の失敗である。同盟国日本の主権事項に踏み込み、デリケートな宗教問題である靖国問題にアメリカ政府として干渉した事で日米関係を毀損したのみならず、悪化した日中、日韓の関係に火に油を注ぐ結果となってしまった。流石にアメリカ政府もこれは拙いと悟ったのか、12月30日に行われた米国務省のハーフ副報道官の記者会見で、ハーフ副報道官は、下記の様に釈明している。


安倍首相の靖国参拝直後に米大使館が「失望する」と声明を出したことに関して、それは靖国参拝そのものに対してではなく、日本と近隣諸国との関係悪化に対する懸念であると述べた。彼女はさらに、「日本は同盟国であり、緊密な連携相手だ。それは変わらないだろう」と語り、日米関係に変化はないとの考えを示した。

日本は物分りの良い国であるから、この事でアメリカを追及する事はない。しかしながら、アメリカの政府の「失望」発言は中韓両政府に取っては伝家の宝刀であり、アメリカからお墨付きを貰ったとして日本叩きを続けるに違いない。

安倍首相は、今後、地元が反対する沖縄での普天間飛行場移設問題、公明党が反対する集団的自衛権行使認可容認や、これに立脚する日米防衛協力指針の見直しなど、日米安全保障に拘わる喫緊課題を前に進めて行かねばならない。そんな安倍首相の背中をアメリカ政府が引っ張った訳である。

日韓、日中関係を緊張させたから安倍首相の靖国参拝を批判したとの言い訳である。しかしながら、最近オバマ大統領はチベット仏教最高指導者、ダライ・ラマ14世と会談を行った。安倍首相の靖国参拝はあくまで日本の国内問題である。一方、ダライ・ラマとの会談は中国国内問題、人権問題にアメリカとして大きく踏み込む事となる。

ダライ・ラマとの会談が問題なしなら、安倍首相の靖国参拝は更に問題がないはずである。こういう神経の行き届かない振る舞いが、結果、歴史的な友好国をアメリカから離反させ、オバマ大統領と個人的に親しい首脳が皆無という結果に繋がっている。

■日中関係は改善するのか?

日中関係改善のためには両国の妥協が必要である。しかしながら、仮に「尖閣」関連で中国政府が一定の譲歩をする展開となれば、江沢民政権下徹底的に反日教育を叩きこまれた国民が暴動を起こすかも知れない。従って、中国としては国際的な反日キャンペーンを繰り返す事で当分お茶を濁すしかない。日中首脳会議の開催など当分は難しいだろう。

■日韓関係は改善するのか?

どうも、朴大統領は日本を叩けば叩く程自国(韓国)の利益になると誤解している様である。大統領就任後飽きもせず下品で破廉恥な日本批判を繰り返して来たし、これからもずっと続けるのであろう。彼女に取って最も避けたい展開は従軍慰安婦が捏造である事が露見する事である。従って、「河野談話」の見直しや再調査にはヒステリックに反応する。こういう状況では、残念だが朴大統領が職に留まる限り日韓関係の改善はない。

■日本はどうやって生き残れば良いのか?

先ず中東問題であるが、日本がこの地域の安定のために出来る事は極めて限定的である。従って、現在中東から輸入している石油・ガスを他のエネルギー源で代替しリスクを減らすしか手段はない。具体的には原発再稼働、そして北米大陸からオイルシェールを原料とするメタノールの輸入という結論となる。

次にレイムダック化が進むオバマ大統領と弱体化するアメリカ外交とどう付き合うか? も大変重要な問題である。対応を誤り日米間に隙間風が吹く様になると、すかさずそこを中韓に付け込まれてしまう。我慢強く丁寧にオバマ大統領の残りの任期3年を対応し、後に続く様な日米間の外交関係を再構築するしかない。

既に述べた通り中韓との関係改善は余り期待出来ない。こういう場合大事な事は防御をしっかりと行い不用意にパンチを貰わない事である。そういった意味で、最近要人による不適切な発言が増えており、綱紀粛正と共に更迭も断行すべきと思う。また、最近NHK World Englishが行った、まるで従軍慰安婦関連で軍による強制連行があったかの様な報道は言語同断であり、警察・公安は担当者の背後を徹底調査すべきである。

反日プロパガンダに詳しい内山氏が、反日プロパガンダ・ウォー(世界中で起こる反日運動)で説明している様に、日本がかかる状態を放置すれば日本人は世界で居場所を無くしてしまう。

■世界中で日本排斥運動が起こっている。


そのため世界中で「日本人差別」が起こり、暴力を受け、虐げられ、イジメを受ける事例も多く発生している。日本に住み、周りを日本人で囲まれていれば分からないかもしれないが海外ではこれが実態だ。

山口巌氏は「NHK World Englishは伏魔殿」にて「日本軍による韓国女性強制連行を連想さす「Many of the women were forced into prostitution to serve Japanese soldiers during World War Two」の表現は国際社会での日本の評価を貶め、国益を著しく毀損するものである。問題なのは、第一に決して誤訳から来る誤報とは思えない事である。」と指摘し、そしてマスメディアによる反日宣伝工作を中止すべきだと主張した。

反日宣伝工作と言えば韓国による「従軍慰安婦問題」が最たる例で、従軍慰安婦像を米国グランデール市をはじめ各地に建立する予定だ。またアングレーム国際漫画祭においては「従軍慰安婦漫画」を展示し、韓国閣僚がスピーチを行なうなどを行っている。

この様な反日宣伝工作は日本の信頼失墜を狙ったものであり、政治的ロビー活動に利用されている。

こうやって、ガードを固める事に成功したら従来のアメリカ一辺倒の外交を卒業し、ロシアとは「平和条約」を締結しシベリア開発に着手する。インドとは同盟関係を確立する。東アジア諸国には投資と通商を拡大するなど、中韓とは外交のドアはオープンにしながらも、その他の国々との関係強化を加速すべきと思う。