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山口巌 Headshot

日本に完敗した韓国外交

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未だに日米韓首脳会談を報じたBBC記事と一緒に配信された下記写真を印象深く覚えている。

japan south korea

真ん中のオバマ大統領は、それなりに満足している表情である。安倍首相は心の中の霧が晴れたといわんばかりの満面の笑みである。一方、日米首脳とは対照的に朴大統領の顔はこわばって見える。この表情の違いは一体何に起因するのだろうか? 想像してみる価値はあるだろう。

■ オバマ大統領

失点を重ねるオバマ外交に取って、今回オバマ大統領の仲介で犬猿の仲ともいえる日韓首脳が同じテーブルに就いた事は確かに有意義であった。米国のアジア政策上最大の障害のである日韓の確執が収拾に向かうお膳立てをし、目に見える成果を挙げたからである。

オバマ大統領としては11月に予定されている国内中間選挙を手ぶらで迎える訳には行かない。何としてもそれまでにTPPの話を纏め上げ「平和と繁栄のアジア・太平洋」のシナリオを定着させ、自らの実績としたいはずである。

一方、財政規律回帰のための軍事費削減も待ったなしであり、そのためには安全保障に拘わる負荷を日本に分担させねばならない。TPP、安全保障共に話を前に進めるに際し日韓関係が拗れていると何かと韓国サイドより雑音が入る展開となりアメリカに取って好ましくない。矢張り、日韓関係の正常化はオバマ政権に取っての喫緊課題である。

■ 安倍首相

安倍首相の靖国神社参拝以降日米間に隙間風が吹いているのは事実でそこを中国、韓国に付け込まれている。安倍首相としては当然問題意識、危機感を持っていたはずである。そして、追い打ちをかける様にNHK会長を筆頭に要人による「不規則発言」が連発した。

政治の風向きを見るに長けた小泉元首相は早速東京都知事選で安倍首相に反旗を翻し、この流れを受けて自民党内でも政治的思惑から「集団的自衛権行使認可」に反対する勢力が台頭しつつある。安倍政権看板の「アベノミクス」も「成長戦略」の不在が見透かされ、年明けから一割も日経平均は下げてしまった。

かかる状況下、安倍政権としては日韓関係正常化に舵を切ると共に、当初の予定通りオバマ大統領に国賓として来日して貰い、日米関係の深化を世界に示すと共に懸案事項であるTPP参加をオバマ大統領と合意する事でTPP参加を成長戦略の核に位置付けたいはずである。今回、これら全てが安倍首相の思惑通りとなった様である。安倍首相を煩わせて来た喉元に突き刺さった数本の棘が一気に抜け去った訳であるから、満面の笑みも理解出来る。

■ 朴大統領

一方、貧乏籤を引かされたのは一人、朴大統領ではなかったのか? 上記一枚の写真を撮るためだけに遠いハーグまで呼び付けられている。G8から今回ロシアが追放されるのでその後釜に韓国を推す声が上がれば面目も立つが、そんな声は何処からとも聞こえて来ない。プライドの高い韓国人に取っては屈辱的な話であろう。

会議の冒頭安倍首相は韓国語で挨拶し、ちゃっかり日韓関係改善を希望する安倍首相を世界にアピールした。これに対し朴大統領は顔を強張らせ飽く迄頑なな印象を世界に与えてしまった。朴大統領が心ならずも安倍首相の引き立て役になってしまったと理解する

朴大統領はこれまで韓国国民の不満を反日に誘導する事で何とか支持率を維持して来た。しかしながら、韓国、個人債務の増大が示す様にこういった小手先の対応では最早如何ともし難いところまで来ている気がする。今日の朝鮮日報は、貸倒実績率、韓国の銀行は日本の8倍と伝えている。8倍が10倍を超え、15倍更には20倍となるのも時間の問題ではないのか? この結果、銀行の貸出金利は上昇するから韓国の景気は更に悪化し失業や破産が急増する展開は避ける事が出来ない。

朴大統領は就任後口を開けば「従軍慰安婦」を口実に日本を誹謗中傷して来た。しかしながら、戦後韓国政府はアメリカ軍に対し同様の便宜を図っている。そして、それを大統領として率先垂範したのが朴大統領の実父である朴正煕氏である

6日、国会で開かれた女性家族委員会国政監査で、朴正熙前大統領の直筆サインがされた'基地村女性浄化対策'文書が公開された。(写真参照)当時、淪落行為防止法によって厳格に禁止されていた性売買を国家が容認し管理したという証拠だが、女性部は実体把握もできていないことが明らかになった。 基地村被害女性は国家政策のために被害を被ったとし、国家を相手に損害賠償訴訟を準備していることが明らかになった。

政府が傍観する中で基地村被害女性たちが国家を相手に損害賠償を請求する訴訟を起こすことにした。 この日、基地村被害女性の支援団体であるセウムト シン・ヨンスク代表は<ハンギョレ>との通話で「政府が米軍を相手に事実上慰安婦を運営したという証拠が続々とあらわれている。 はやい時期に被害事例と証拠を集めて民主社会のための弁護士会と共に被害を賠償せよとの集団訴訟を起こす計画だ」と明らかにした。

この事実は、多分オバマ大統領の来日後左程時間を空けずにBBC辺りが全世界に向けて報道する事になると思う。

一方、TPPの重要項目の一つに知的財産の一元管理がある。そういった状況下、ポスコ、組織的技術盗用...新日鉄住金が証拠提出は誠に以て韓国側に取って辛い話である。この件も上記慰安婦問題同様早晩世界に向け発信され、知財を巡る韓国の本質が白日の下に晒される事になると予測する。

■ ウクライナ問題という安倍政権に取っての神風

安倍政権が持て余して来た日韓関係を筆頭とする諸問題を解決に導いたのはロシアによるクリミア併合に代表されるウクライナ問題と理解して良いだろう。ウクライナは実質財政破綻の状況にある。当座の延命のために必要な資金の内、日本は何と1,500億年を財政支援する予定である

米国、EU全体やIMFの$14-18bn(1,400億円~1,800億円)の財政支援に比べ突出して多額である。これにより、アメリカ、EUとしては「困った時に頼りになる日本」といった具合に日本を再評価したはずである。かかる経緯より、一旦は一泊二日の訪日スケジュールを予定したオバマ大統領も当初の二泊三日の国賓待遇に再度切り替えた可能性が高いと推測する。一方、朴大統領の告げ口外交が破綻した事は確実である。