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田中将大、最も偉業達成に近い投手で1位になるも、相手に侮辱される悔しい失投

2014年06月30日 18時20分 JST | 更新 2014年06月30日 18時35分 JST

ヤンキース田中将大の止まらない快進撃にファンがさらなる偉業を予想した。

米スポーツ放送局ESPN の野球番組Baseball Tonight が、番組のフェイスブックで「次にノーヒットノーランを達成するのは誰か?」と一般に問いかけたところ、田中が1位となり、現地の野球ファンにとって最も偉業達成に近い投手と期待されていることがわかった。なお、5位にはダルビッシュ有が選出されている。(参考:ESPN

現地28日、レッドソックスとの伝統の一戦に先発した田中は、ファンの予想的中かと感じさせるほど立ち上がりから打者を寄せ付けなかった。しかしながら、田中は3回にデイビッド・ロスにソロを被弾。偉業達成は次回以降へと持ち越されたが、相手ジョン・レスターも5回途中までノーヒットの快投を見せるなど、両エースによる圧巻の投手戦が繰り広げられた。

レッドソックスは、エラー絡みで許した3回の1失点のみ。1-1の緊迫した試合は、9回に明暗が分かれた。打者は前回対戦でも田中からソロアーチを放ったマイク・ナポリ。田中は2ストライクまで追い込んだ後、女房役ブライアン・マッキャンのサインに2度小さく首を振り、この日最速となる154キロのストレートを投じた。甘く入った球をナポリがライトスタンド弾き返し、これが決勝点となり、ヤンキースは1-2で敗戦。田中は9回2失点でメジャー3度目となる完投を記録するも、3敗目を喫した。

「なんて間抜けなんだ!なんて間抜けなんだ!」

決勝アーチを放ち、ダイヤモンドを一周したナポリが大はしゃぎでベンチの仲間に連呼しているのを、現地カメラのマイクがしっかり拾っていた。メジャーでは相手を貶める行為も言動もご法度だ。ナポリはその後、「田中に対して何にも意図はない」と釈明したが、「低いスプリッターでもう一度仕留めに来なかったから驚いたんだ」と本音をポロリ。現地メディアも、なぜナポリが待っていたストレートを投じたのか、せっかくの快投も1球の失投が響いた、と報じた。(参考:New York Times)

田中は試合後、「外角の厳しいところを責めたかった」と失投について説明している。自身のツイッターでは、「良いピッチングが出来ていただけに、いつも以上に悔しいです!」と報告。ツイッターには日本のファンから労いの言葉があふれ、ヤンキースのフェイスブックには現地ファンが「田中は圧巻だった」「援護がないのがいけない」といったコメントが相次いだ。

勝てばヤンキース地区2位浮上の重要な一戦だった。田中は敗戦するも、これでデビュー以来16試合連続クオリティ・スタート(6回以上投げて、自責点3以内)を記録し、1973年のスティーブ・ロジャースのメジャー記録に並んだ。

7月15日はオールスターゲーム。メンバー選出は確実どころか先発への声が高まるなか、ジョー・ジラルディ監督は、「田中はローテーション通りに引き続き先発する」と明言。これにより、田中の7月13日の先発が予想され、「オールスターゲームの2日前に先発した選手は登板資格を失う」のメジャー規定から、球宴でマー君が投げる姿は見られない可能性が高まった。

ジラルディ監督は、「田中1人ではなく、先発5人にかかわる」と説明し、レギュラーシーズンを戦い抜くためにも、球宴のためにローテーションをずらすことはしないと語っている。夢の舞台での勇姿はお預けとなりそうだが、全米から注目を集めるマー君のますますの活躍に期待したい。

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スポカルラボ
MLBをはじめ海外スポーツに精通した英日翻訳ライター3人による メディアコンテンツ制作ユニット。スポーツが持つ多用な魅力を独自 の切り口で表現し、人生の選択肢はたったの一つや二つではない、 多様なライフスタイルを促進することをミッションに掲げて活動中。 Facebook→スポカルラボ

(2014年6月29日「MLBコラム」より転載)

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